「ポルシェは壊れやすくて遅い」そんな噂を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか?
しかし、実際にポルシェ中古車市場やオーナーの話を聞くと、全くその内容は違います。
では、なぜこのような噂やイメージが付いたのでしょうか?
それは、ポルシェに国産車やドイツ・プレミアムスリー(メルセデスベンツ・BMW・アウディ)とは違う特徴や事情があるからです。
そこで今回は、ポルシェの寿命や走行性についてご紹介します。
これからポルシェを購入しようかとお悩みの人は、ぜひ参考にしてください。
ポルシェの寿命は50年?
ポルシェの寿命がなぜ50年かと言うと、日本の中古車市場において、約50年近く前のポルシェ911のディーラー車がまだまだ販売されているからです。
しかも、それらの多くに1,000万円近い価格が付いており、911シリーズの根強い人気が伺えます。
では実際に全ての車種が50年も持つのか、と言うと話は変わります。
911のようなスーパースポーツカーでは、一部の愛好家的なオーナーが維持やメンテナンスに非常に多くの手間とお金をかけて車を扱っている事でしょう。
極端な話、ポルシェやランボルギーニ・フェラーリなどのスーパースポーツカーは、余計な装備や部品を極力削ぎ取っています。
そのため、エンジンや足回りをメンテナンスすれば、半永久的に乗り続けることができるのです。
それでは、なぜポルシェが壊れやすいという噂が出るのかを検証してみましょう。
ポルシェが壊れやすいと言われる理由は?
ポルシェが壊れやすいと言われる理由は「オーナーのカスタマイズ」が大きな理由の1つであると考えられます。
ポルシェは、元々非常に完成度の高い車と言われており、米国の自動車採点基準では1位のレクサスと僅差の2位にランクされるほどです。
ただ、ポルシェがスポーツカーである特有の理由から、オーナーが独自でカスタマイズされることがあります。
その際に、メーカーが推奨していないパーツを仕様することで不具合(故障)が生じることがあるのです。
出荷時には、完璧な状態で出荷されたポルシェが、オーナーの意思によって「完璧でなくなる」わけです。
特にポルシェのように高品質な完成度の高い純正パーツから社外品に交換すると、実質的にグレードダウンしてしまう懸念もあります。
このように、オーナーの意思で新しいパーツを取り付けたり交換しながらも、実はそれが原因で故障やエラー表示を引き起こすことが意外に多いのが現実なのです。
ポルシェが遅いって本当?
ポルシェは遅いからダメという人は、実際に私の知人にもいます。
そこで、その人が普段乗る車を聞いてみると「なるほど」と理由が分かりました。
その人が乗っていた車は、国産のかつて世界ラリーで活躍していた車種で、パワフルで軽いのが特徴です。
例えば、ドイツ・プレミアムスリーの各オーナーの中にもポルシェが遅いと言う人がいます。
実は、このドイツを代表する3社の車には250㎞で効く「リミッター」が付けられていますが、ポルシェにはリミッターが設定されていません。
そのため、そもそもギア比の設定が異なり、先ほどの国産ラリー車のような加速がないと感じる可能性があるのです。
私の知る限り、ポルシェは非常に速く、しかも高速走行の安定感も抜群です。
ポルシェの寿命は50年!?
では「ポルシェの寿命はどの車種も50年か?」と問われると、なんとも言えません。
それは、今後主流となるハイブリッド車やEV車の場合、そのパーツが50年も持たないからです。
ガソリン車のエンジンは非常に頑丈で、特に古い空冷車などは現在の水冷車よりも各部品が長持ちしやすい特徴があります。
ただ、ポルシェのようなスポーツカーを主流に作るメーカーは、レースでも持つ耐久性を重視するため、一般大衆車に比べると長持ちするでしょう。
現在のポルシェのラインナップは911・ケイマン・ボクスター・カイエン・マカン・パナメーラの6種類しかありません。
その中でも、911やケイマンのようなスポーツタイプは30年以上、カイエンやパナメーラなどの一般向けの車は20年以上が目安となるのではないでしょうか。
もちろん、こまめなメンテナンスやお手入れを行えば、これらもメーカーの部品供給がなくなるまで「半永久的」に走り続けるでしょう。
まとめ
このように、ポルシェは壊れやすい車でもなければ、遅い車でもありません。
実際に、先日30年前の日産シーマーをレストアしたニュースが話題となっていましたが、それよりももっと古いポルシェがピカピカの状態で取引されています。
これからポルシェの購入をお考えの人はもちろん、どうしようと迷っている人も、安心して購入できる車です。
ただし、愛車のお手入れだけは、しっかりとしてくださいね!