2021年2月、歴史ある中国の最高級車「紅旗(こうき)」が日本に上陸しました。
「中国車に日本のナンバーが付くのではないか?」と、多くの人が疑問だったと思いますが、日本のナンバーを取得し、日本の公道を走れるようになったのです。
見た目や仕様などからトヨタの「センチュリー」に似ているとも言われる紅旗H9。
まだまだ謎も多く、紅旗H9について知らない人も多いでしょう。
そこで本記事では、紅旗H9の仕様や特徴を踏まえてどんな車かを解説していきます。
紅旗H9について気になる人、興味がある人はぜひ最後までご覧ください。
紅旗H9ってどんな車なの?
そもそも、紅旗H9とはどんな車なのでしょうか。
紅旗は、1953年に設立された中国初の自動車メーカーである国営の「第一汽車」が展開する高級車ブランドです。
中国の国家主席をはじめとし、長年にわたり中国の要人たちに愛されてきた車です。
紅旗は「Lシリーズ」と「Hシリーズ」の2種類があります。
Lシリーズは重厚で伝統的なスタイルが特徴的です。
一方「Hシリーズ」は、見た目からわかるように高級感が売りで、現代的なイメージの高級車となります。
また、車には全て「紅旗」という文字が刻まれています。
実は「紅旗」の文字は、中国建国の父、第一汽車の創設者でもある毛沢東によるものだそう。
日本の車ではあまりみられない光景ですが、中国では「国内で製造されたクルマにはすべて車両後部に漢字で製造社の名称をつける」ことがルールとなっています。
ですので、「紅旗」との文字が刻まれているのです。
また、ラインナップは3種類あって、H5、H7、H9とありますが、今回日本に上陸したのは、超がつく最高ランクのH9です。
誰でも乗れるわけではないので、限られた需要に対応して造られている最高級車といえます。
まさに、世界でも最高級クラスの車といえるでしょう。
紅旗H9とセンチュリーの違い
見た目も特徴もトヨタ「センチュリー」に似ていると言われていますが、実際はどのような違いがあるのでしょうか。
結論からいうと、仕様が異なります。
しかし紅旗H9は、ごく限られた需要に対応して造られている最高級車。
そのため、正確なH9モデルのスペックは確認することが難しいです。
ですので、ここではわかる範囲で紅旗H9のスペックをお伝えし、センチュリーと比較します。
紅旗H9 | センチュリー | |
サイズ | 全長5137mm×全幅1904mm×全高1493mm | 全長5335mm×全幅1930mm×全高1505mm |
エンジン | 2リッター直列4気筒ターボ、252馬力
3リッターV型6気筒スーパーチャージャー、283馬力 |
ガソリンエンジン5リッターV型8気筒381馬力 モーター224馬力、 |
トランスミッション | 7速デュアルクラッチ(DCT) | CVT |
燃費 | NEDCモード 2リッター仕様:約14.1km/L 3リッター仕様:11.1km/L |
WLTCモードで:12.4km/L |
両車とも全長が5メートルを超える大型セダンです。
サイズ感は、センチュリーの方が大きいですが、紅旗H9も十分大きく、室内も広いです。
馬力についてもセンチュリーの方が上回っていますが、紅旗H9でもい力強い走りは十分できます。
全体的にみてみると、センチュリーの方が仕様面で上なので、技術的な格差がまだまだあるでしょう。
とはいえ、中国の中では最高級車という位置付けなので、紅旗H9は素晴らしい車であることは間違いないと言えます。
紅旗H9の特徴
ここでは、紅旗H9の特徴を見てみましょう。
主な特徴は、以下の2つです。
・エレガントな内装
・インパクトあるデザイン
それでは、順番に解説していきます。
エレガントな内装
紅旗H9は、中国で最高級車であるため、内装は高級感あるデザインとなっています。
室内は、白と黒のモノトーンで作られています。
モダンなデザインで上質感を味わえるでしょう。
また、音楽に連動して色が変わる全253色の車内イルミネーションがついているため、中国らしいユニークな演出が楽しめるのも魅力的です。
インパクトあるデザイン
全長が5メートルを超えている大型セダンなので、公道を走っているだけでも存在感を放ちます。
他にも、フロントグリルにあるデイライトは「龍の髭」、左右各4本の赤いテールライトは天安門広場の赤い旗。
そして、「希望の翼」をイメージしたカーテシランプが搭載されています。
大胆かつ洗礼されたデザインが見る人を魅了させ、インパクトある作りとなっているのです。