初代ジムニーの特長6つ!最新ジムニーにも引継がれるオフロード性能を解説

初代ジムニーは軽自動車として初めての本格的クロスカントリーカーとして発売されました。初代ジムニーは伝統的な4WD車のジープに見られるラダーフレームをはじめ、リジットアクスル、リーフスプリング、そして大口径のタイヤを備え、予想以上にユーザーの歓迎を受けた車です。

ジムニーとは

ジムニーとはスズキ自動車が1970年4月に、軽自動車初の4WD駆動のクロスカントリー型として発売した自動車です。基本のモデルとなったのはオート三輪メーカーのホープ自動車が開発したホープスターON型4WDで、スズキ自動車が製造権を買い取り、仕様を変更して市販化したのが初代ジムニーです。当初から悪路走破性の高いラダーフレームを持ち、16インチタイヤを装着している本格的な4輪駆動車として製造されました。

スズキジムニーの真髄は高いオフロード走行性能

ジムニーは、悪路走行車のジープが採用していた伝統的な四輪駆動車の構成を初代から採用しています。その他にも、小型で軽量のパートタイム4WD車で、剛性の高いラダーフレームのシャーシーを持つという特徴があります。また、前後ともに伝統的な固定軸サスペンションを使い、軽い車両重量と相まって、高いオフロード性能を持っています。ジムニーは初代の車種から、今販売されている車種でも、この構成にこだわり続けています。

初代ジムニーの特長6つ

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当時としては画期的だった「本格クロスカントリー4WD構造」や「頑丈なラダーフレームの車体」、「オフロード走行に優れたリジッドアクスルのサスペンション」に「ストロークの長いリーフスプリング」は初代ジムニーの特長です。その他にも「パートタイム4WD」であることや、「空冷エンジン4速MTの組み合わせ」ということ、さらに大口径のタイヤが特長に挙げられます。では、初代ジムニーの特長を詳しく見て行きましょう。

初代ジムニーの特長1:本格クロスカントリー4WD構造

初代ジムニーの1つ目の特長は、クロスカントリー4WDとしての基本構造です。本格的な4WDの基本構造とは、ラダーフレームを持ち、4WDの駆動力を支えるリジッドアクスル式サスペンションを持つことが必須です。さらに、4WDの駆動力を不整地に伝えるための大径タイヤを持っていることも不可欠です。初代ジムニーはこれらをすべて備えている上に、軽自動車ならではの小型軽量ボディを持つため、不整地走行に適しています。

頑丈さと走破性を担するラダーフレーム

初代ジムニーは、伝統的な四輪駆動車であるジープ以来の「ラダーフレーム」を持っています。「ラダーフレーム」とは車体構造の種類の1つで、「はしご」のような形状を持っています。耐久性と頑丈性に優れ、外からの衝撃や重量にも強いのが特徴です。現代のオフロード車では、車体のモノコック化による重量を抑えながらの堅牢な車体構造を進めていますが、初代から今でもジムニーは伝統的なラダーフレームにこだわり続けています。

オフロード走行に優れたリジッドアクスル

初代ジムニーは、これもまた伝統的な四輪駆動車であるジープ以来の「リジッドアクスル式のサスペンション」を持っています。しかも、前後ともにリジットアクスルサスペンションになっているため、シンプルながらも耐久性のある足回りを実現しています。近年のオフロード車が4WDのサスペンションを独立懸河にする動きが多いのに対して、今でも伝統的な手法を守っているのがジムニーの特徴です。

リーフスプリング採用

初代ジムニーは、伝統的で頑丈なラダーフレームの車体構造を持っていますが、サスペンションも前後とも丈夫な半楕円リーフスプリング式になっています。この方式は荷物満載時の荷重に強いうえに、サスペンションストロークを十分大きく確保できるため、悪路走行に向いています。このサスペンション方式を採用していることにより、悪路をハードに走行した時の路面からの突き上げも上手く吸収することが出来ます。

初代ジムニーの特長2:パートタイム4WD

初代ジムニーの2つ目の特徴は、「パートタイム4WD」を採用していることです。今のクロスカントリー車であるSUVのほとんどは、フルタイム4WDが採用され、ドライバーの操作が不要な4輪駆動方式となっています。一方、ジムニーの採用しているパートタイム4WDは、舗装路では後輪のみを駆動し、悪路走行時にはドライバーがトランスファーで4WDに切り替えます。シンプルな構造のため過酷な使用に向いている方式です。

初代ジムニーの特長3:エンジン

初代ジムニーの3つ目の特徴は、空冷2ストローク360ccのエンジンが使われていることです。これは、同じ軽自動車のキャリイでも使われているエンジンです。このエンジンは直列2気筒で、最高出力25ps/6,000rpm、最大トルクが3.4kgm/5,000rpmの性能でした。今の時代の主流である4ストロークエンジンではありませんが、軽いエンジンであったため、悪路走破性の良さに寄与していました。

初代ジムニーの特長4:トランスミッション

初代ジムニー4つ目の特徴は、エンジン同様、キャリイ用のトランスミッションを流用していることです。キャリイ用のトランスミッションのうち、副変速機付きの4速MTが選ばれ、ジムニーの部品として組み合わされました。副変速機付きのため、悪路走行時に駆動力を高められたことが作業車としての特性を高めていました。タイヤには16インチという大径のものが採用され、最低地上高も高く、悪路走破性の向上に寄与しました。

初代ジムニーの特長5:高い悪路走破性タイヤ

初代ジムニーの5つ目の特徴は、高い悪路走破性のあるタイヤを装着していることです。軽自動車には似つかわしくない、16インチの大径のラグタイヤという悪路用タイヤを装着しているため、車体クリアランスが大きく取れる上に悪路でのグリップが良く、高い悪路走破性を持っていました。その高い悪路走破性は、土木・建設の現場や林業、そして山間地の運搬など、様々な状況の悪路での利用に適していました。

初代ジムニーの特長6:ボディサイズ

初代ジムニーの6つ目の特徴は、ボディサイズです。当初のボディサイズは、全長2995mm×全幅1295mm×全高1670mmと、当時の軽自動車の枠内に押し込まれていました。しかし、乗車定員は3名と少なく、2名乗車時の最大積載量は250kgでした。初代ジムニーは当初オープンモデルのみで販売されていましたが、マイナーチェンジでバンタイプも追加され、軽自動車ならではの高い悪路走破性を誇っていました。

軽四駆初代ジムニーからの遍歴

ジムニーは、初代が1970年にデビューしてから、1代あたりのモデルサイクルが非常に長いモデルと言えます。初代は、第1期モデルがLJ10型で360ccエンジン搭載の軽自動車でした。その後、順次改良が加えられて1972年にLJ20ジムニー、1976年にSJ10ジムニー、1981年にSJ30ジムニー、1986年にJA71ジムニーターボが生まれ、現在のJB23ジムニー3ドアハードトップにつながっています。

1972年LJ20ジムニー

第2期モデルとして1972年5月に発売されたLJ20ジムニーは、エンジンが空冷から水冷に変更されたのが大きな変更点です。水冷への変更に伴い温水式ヒーターが採用され、快適な車内暖房が実現しました。耐候性や安全性に優れるバンタイプのLJ20Vも追加発売され、寒冷地を中心に販売台数を伸ばしました。外見上の違いはフロントグリル穴の形で、初代LJ10系の横長型からLJ20系では縦型に変更されました。

1976年SJ10ジムニー

第3期モデルとして、1976年から発売されたのがSJ10ジムニーです。このモデルは1976年の法改正で軽自動車の規格が変更されたことに伴い、車体サイズはそのままに新しい排気量550ccサイズの、水冷直列3気筒2サイクルエンジンのLJ50型エンジンが搭載されました。そのため愛称は「ジムニー55」となっています。その後、オーバーフェンダーを持ち、トレッドの増加したSJ10-2型も発売されています。

1981年SJ30ジムニー

初代の発売から11年たち、1981年5月に初めてのフルモデルチェンジが行われ、2代目として発売されたのがSJ30ジムニーです。SJ30ジムニーでは快適性や操作性などが向上し、乗用車としての性能が良くなっています。SJ30ジムニーの目指したものは、頑丈できちんとした車です。オフロードとオンロードの両方の性能が上がり、それまでの野性味を打ち出したジムニーから、女性ユーザーを意識した車になっています。

1986年JA71ジムニーターボ

ジムニー2代目第2期として1984年に販売開始されたのがジムニーJA71型です。第1期からの一番の変化は、それまでの2サイクルエンジンに代わり、軽自動車のジムニーで初めて、電子制御燃料噴射装置であるスズキEPを装着した4サイクルターボエンジンが搭載されたことです。4サイクル550ccのターボエンジンに、5速マニュアルトランスミッションを組み合わせたことで、高速走行で余裕が増し静粛性が高まりました。

1990年JA11ジムニー0.66L

ジムニーの2代目第3期となるモデルのJA11型は1990年に販売開始されたモデルです。このモデルは、軽自動車の法令上の規格変更にって排気量が660ccに拡大されたことによるエンジン変更が大きな特徴です。エンジンがこれまでより110cc大きくなり、4ストロークインタークーラー付きターボエンジン搭載で乗りやすさが向上しました。また、前後のバンパーが大型化されたことで、車体の外見上の変化が見られます。

1995年JA12/22ジムニーツインカムターボ

ジムニーの2代目第4期となるモデルのJA12型は1995年に販売開始されました。ジムニー史上初めて、従来のリジッドアクスル式半楕円リーフスプリングのサスペンションから、3リンクコイルリジッドアクスル式コイルスプリングへと変更されました。この変更により、オンロード走行における操縦安定性と快適性が大幅に向上し、さらにJA22型にはDOHC4バルブ K6A型ターボエンジンが搭載されてパワーが増しました。

1998年JB23ジムニー3ドアハードトップ

初代ジムニーから数えて3代目になるJB23型は、軽自動車規格の改正によるフルモデルチェンジとして誕生しました。同時にマツダ向けのOEM供給が開始されました。ボディラインは丸みを帯びたデザインに変化し、車体寸法も大きくなり、乗車定員は4名になりました。幌モデルは消え、5ナンバーのワゴン車だけになりましが、ジムニー伝統のラダーフレームと、前後リジッドアクスルサスペンションは継承されています。

20年ぶりのフルモデルチェンジしたJB64ジムニー

 

20年ぶりにフルモデルチェンジしたJB64ジムニーですが、「ラダーフレーム」と「リジッドアクスル」の基本骨格は、初代ジムニーからずっと変わっていません。しかしながら、エンジンは新型のR06A型ターボエンジンが搭載された上、燃費もWLTCモードに対応した数値が公開されています。さらに、先進の安全装備が搭載されたために高い評価を受け、「2019ワールドアーバンカーオブザイヤー」にも選出されました。

ラダーフレーム&リジッドアクスルの基本骨格

20年ぶりにフルモデルチェンジしたJB64ジムニーでも、初代ジムニー同様にラダーフレームが使われています。そのラダーフレーム構造に、Xメンバーが組み込まれた上に、クロスメンバーも追加されたため、さらに強度が上がっています。さらに、車体とラダーフレームをマウントするマウントゴムにも新しいものが採用されています。

R06A型ターボエンジン搭載

20年ぶりにフルモデルチェンジしたJB64ジムニーは、軽自動車の排気量が660ccまでとなったことから、658ccのR06A型ターボエンジンを搭載しています。このR06A型エンジンは水冷4サイクル直列3気筒でインタークーラーターボがついています。これまでよりも圧縮比を高くして、ロングストローク化したことで低回転から力強いトルクを発揮できるようになったエンジンです。

WLTCモードに対応

20年ぶりにフルモデルチェンジしたJB64ジムニーは、スズキ製の車で初めて燃料消費率を「WLTCモード」に対応させ、燃費の比較がしやすい車になりました。「WLTCモード」とは、世界統一試験サイクルといわれる国際的基準の試験方法です。2014年3月に、国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムで採択された燃費測定方式で、ユーザーの走行環境に合った燃費の算定が国際基準で行えるものです。

先進安全装備搭載

20年ぶりのフルモデルチェンジしたJB64ジムニーには、先進的な安全装備が搭載されています。さらに、単眼カメラと赤外線レーザーレーダー方式の衝突被害軽減ブレーキである、「デュアルセンサーブレーキサポート」が新たに装備されました。他にも、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能など様々な安全機能を持っています。

2019ワールドアーバンカーオブザイヤー

20年ぶりにフルモデルチェンジしたJB64ジムニーは、2019年4月17日に開催されたニューヨークモーターショー2019において、世界カーオブザイヤーワールドアーバンカー賞を受賞しました。ワールドカーオブザイヤー主催団体による選出では、新型のスズキジムニーが「日本車史上初めて」という快挙を成し遂げています。

初代から引継がれる性能に先進安全機能搭載のジムニーは購入価値あり!

初代から引継がれる性能に加えて先進安全機能搭載の今のジムニーは購入価値がある軽自動車と言えます。今のジムニーは、国土交通省の定めるセーフティ・サポートカーのレベルでも、最高レベルの「サポカーSワイド」となっています。デュアルセンサーブレーキサポートをはじめとした、先進安全装備が搭載されているジムニーで、快適なドライブを楽しみましょう。

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