アジアンタイヤとは、中国や台湾、韓国、インドネシアなどで生産されたタイヤを広く意味する言葉です。国産のタイヤと性能がさほど変わらないのに安価なため、近年では高い人気を集めています。本記事ではアジアンタイヤの魅力や短所について紹介しているので、ぜひご覧ください。
アジアンタイヤとは?
車を保有していると、安全のために定期的なタイヤを交換しなければなりません。できるならば、お財布に優しいコストパフォーマンスに優れたタイヤを選びたいと考えている方も多いことでしょう。
そんな方におすすめしたいのがアジアンタイヤです。アジアンタイヤとは、中国・韓国・台湾・インドネシアなどアジア諸国で生産されたタイヤを広く包含する言葉です。
「アジアン」というメーカーのタイヤが存在するわけではありません。
アジアンタイヤを勧めたいユーザー
数十年前まで、中国や韓国、台湾、インドネシアなどのアジア諸国で生産されたタイヤは、「安かろう悪かろう」というイメージゆえに敬遠されがちでした。
多くの車保有者は、アメリカやドイツといった自動車産業が発展している先進国のタイヤや国産のタイヤを選んでいましたが、最近ではあえてアジアンタイヤを選ぶ人が増えてきています。
ここからは、アジアンタイヤがどのようなユーザーにおすすめできるのかを見ていきましょう。
コストを抑えたいユーザー
アジアンタイヤをおすすめしたいユーザーの特徴としてまず挙げられるのが、「タイヤにかかるコストをできるだけ抑えたい」と考えているということです。
国産のタイヤやドイツ・アメリカなど自動車産業の先進国のタイヤと比べると、アジアンタイヤは安く、コストパフォーマンスという点で優れています。
最近のアジアンタイヤは以前と比べると格段に性能も向上しているので、「安かろう悪かろう」というイメージは過去のものです。
サーキットでドリフト走行をするユーザー
「サーキットで車をドリフトさせる爽快感が大好き」というユーザーも少なくないでしょう。実は、ドリフト走行をするユーザーにもアジアンタイヤは積極的におすすめできます。
ドリフト走行をするとどうしてもタイヤの消耗が激しくなり、タイヤ交換の頻度も費用もかさんでしまうため、国産の高性能・高価格なタイヤよりも、安価なわりに性能がよく、頻繁に交換しても懐を痛めないアジアンタイヤのほうがおすすめです。
アジアンタイヤおすすめ9選
アジアの新興国で生産されたアジアンタイヤが、「安いけれど品質が悪くすぐに消耗する」と考えられ、敬遠されていたのはもはや過去の話です。
日本など自動車産業が盛んな国のメーカーと技術提携を行い、格段に性能がアップしたアジアンタイヤも増えてきています。
ここからは、「アジアンタイヤに興味があって試してみたい」という車保有者のために、アジアンタイヤのおすすめの商品をピックアップしてご紹介していきます。
アジアンタイヤおすすめ1:ナンカン「SPORTnex NS‐2R」
アジアンタイヤのおすすめとしてまずご紹介したいのが、ナンカンの「SPORTnex NS‐2R」です。
「SPORTnex NS-2R」は、タイヤのセンター部分にやや深めの溝を入れることによって、普通のタイヤだと滑ってハンドル操作が難しい路面でも、安定して快適に走行できるように設計されたアジアンタイヤになります。
水気の多い場所で車を走らせることの多い方や、ウェット性能の高いタイヤをお探しの方におすすめです。
アジアンタイヤおすすめ2:ATRradial「Desert Hawk UHP」
ATRradialの「Desert Hawk UHP」も、アジアンタイヤのおすすめの商品のひとつとして挙げられるでしょう。
「Desert Hawk UHP」は、インドネシアの人気メーカー「ATRradical」が生産・販売しているアジアンタイヤであり、低価格なのに高い性能をもっていることで定評があります。
摩擦に強く消耗しにくいうえに、ウェット性能が突出しているため、あらゆるユーザーにおすすめです
アジアンタイヤおすすめ3:NEXEN「N blue4Season」
アジアンタイヤのおすすめのひとつとして、NEXENの「N blue4Season」も挙げられます。
「N blue4Seasons」は、「4つの季節」という英単語が含まれていることからもわかるように、梅雨や夏のウェットな路面から雪がつもって滑りやすい冬の路面まで、オールシーズン使えるタイヤです。
季節によってタイヤを使い分ける必要がないため、一年を通して使えるアジアンタイヤをお探しの方におすすめできます。
アジアンタイヤおすすめ4:FEDERAL「COURAGIA M/T」
FEDERALの「COURAGIA M/T」も、アジアンタイヤのおすすめのひとつに数えられるでしょう。
他のアジアンタイヤと比べても「COURAGIA M/T」には、頑丈かつショルダーの大きなブロックが用いられているため、タイヤそのものの耐久性が大幅に向上しているところがおすすめの点です。
普通のタイヤだとすぐに擦り傷などができて消耗してしまう路面でも、「COURAGIA M/T」ならば安心して走行できるでしょう。
アジアンタイヤおすすめ5:クムホ「ECSTA ps71」
アジアンタイヤのおすすめのひとつとして、クムホの「ECSTA ps71」をご紹介します。「ECSTA ps71」は、クムホのタイヤの中でも特にウェット性能に特化して開発された商品です。
考え抜いて設計されたワイドグループにより、タイヤから水が瞬時に排出されるため、ウェット路面でスピードを出して走行しても滑ったり走行が不安定になったりする心配がありません。
ウェット路面で走行することの多いユーザーにおすすめです。
アジアンタイヤおすすめ6:TRIANGLE「Sportex Th201」
TRIANGLEの「Sportex Th201」も、アジアンタイヤを試してみたいとお考えの方にぜひおすすめしたい商品のひとつとして挙げられます。
「Sportex Th201」は大手メーカーのタイヤと比べるとかなり価格が安い上に、高価なタイヤと遜色がないと言われるほど高い品質を誇っているところがおすすめのポイントです。
アジアンタイヤおすすめ7:MAXTREK「INGENS A1」
アジアンタイヤのおすすめのひとつとして挙げられるのが、MAXTREKの「INGENS A1」です。
「INGENS A1」は安価なのに性能がよいというコストパフォーマンスの優秀さだけでなく、ウェット性能とドライ性能のバランスを兼ね備えているという点において高い人気を集めています。
ウェットとドライのどちらかの性能に特化しているタイヤよりも、普段使いに最適なタイヤをお探しの方におすすめです。
アジアンタイヤおすすめ8:MAXXIS「i‐ECO」
MAXXISの「i‐ECO」も、アジアンタイヤのおすすめ商品のひとつに数えられるでしょう。「i-ECO」はシリカを配合した独自のUHRゴムを採用しているため、不安定な路面を走行しても揺れやがたつきなどの衝撃を受けにくいところがおすすめのポイントです。
加えて、走行時に気になる共鳴音を吸収できる設計になっているため、アジアンタイヤに静音性の高さを求めるユーザーにもおすすめできます。
アジアンタイヤおすすめ9:Radar「RLT71.WSW」
アジアンタイヤのおすすめとして挙げられるのが、Radarの「RLT71.WSW」です。Radarはシンガポール生まれの人気メーカーであり、「RLT71.WSW」はバンや商用車のために開発されたタイヤになります。
そのため、トレーラーのような車に使える、安価でコストパフォーマンスの高いアジアンタイヤをお探しの方におすすめできるでしょう。
音を吸収して静かな走りを実現してくれるところも魅力的です。
アジアンタイヤのメリット2つ
ここまでは、アジアンタイヤの中でも特に人気の高いおすすめのものを9つピックアップしてご紹介してきました。
近年、国産のタイヤよりもあえてこのようなアジアンタイヤを選ぶ人が増えてきています。それはいったいなぜなのでしょうか?
ここからは、アジアンタイヤならではのメリットを2つピックアップして解説していきます。アジアンタイヤを選ぼうかどうかお悩みの方は、ぜひチェックしてみてください。
アジアンタイヤのメリット1:価格が安い
アジアンタイヤのメリットとしてまず挙げられるのが、価格がかなり安いということです。
車の維持費そのものを削減することが可能になるのでお財布に優しいですし、タイヤの消耗が気になったならすぐに交換できます。
安全面を考慮した場合、タイヤは定期的に変えることが望ましいので、価格が安いというのは大きなメリットになります。
アジアンタイヤのメリット2:国産品の性能と変わらない
国産品のタイヤとさほど性能が変わらないというところも、アジアンタイヤのメリットであり魅力のひとつであると言えるでしょう。
アジアンタイヤが「安かろう悪かろう」だったのは、とうの昔の話です。近年のアジアンタイヤは国産品のタイヤと遜色のないほど性能や耐久性が向上しており、安全性の点でも走行時の快適さの点でも問題はありません。
性能に大差がないのに国産品よりも安価なので、アジアンタイヤは人気を集めています。
アジアンタイヤのデメリット2つ
「国産品のタイヤよりもずっと安価で性能も劣っているわけでないのならば、アジアンタイヤを選んだほうがお得だ」と考える人も多いことでしょう。
実際に、近年ではアジアンタイヤのユーザーが国内でも増えてきていますが、それでもアジアンタイヤを使用しない人は一定数存在します。
ここからは、アジアンタイヤを購入・使用する前に知っておきたいデメリットについて詳しくチェックしていきましょう。
アジアンタイヤのデメリット1:販売している店舗が少ない
アジアンタイヤのデメリットとしてまず知っておきたいのが、アジアンタイヤを取り扱っている店舗自体が少ないということでしょう。
日本は世界でも有数の自動車産業国であり、ブリヂストンなど大手の国産メーカーが数多くの優れたタイヤを販売しているため、アジアンタイヤの取り扱いを行っている店舗が少ないのが現状です。
特に、田舎に住んでいる場合はアジアンタイヤを取り扱っているタイヤ専門店の数は限られてしまいます。
アジアンタイヤのデメリット2:パンクした時に手配に時間がかかる
タイヤがパンクしてしまった時に、替えのタイヤの手配に時間がかかってしまうというのもアジアンタイヤならではのデメリットとして挙げられるでしょう。
アジアンタイヤを取り扱っている店舗は少なく、特定のアジアンタイヤを常にストックしている店舗はもっと限られてくるため、パンク時には取り寄せ対応となり、手間も時間もかかってしまいます。
すぐにタイヤの交換ができないと、車が使えず不便に感じるでしょう。
アジアンタイヤの性能を理解して使用してみよう
今回はアジアンタイヤについて特集してきましたが、いかがでしたか?アジアンタイヤは国産のタイヤと遜色のない性能の高さをもっており、なおかつ安価であるというメリットがあります。
他方で、取り扱い店舗が少ないため、購入時やパンク時のタイヤ交換の際には不便に感じることも多いでしょう。
こうしたメリット・デメリットの両方をよく理解した上で、アジアンタイヤを選ぶことが大切です。