オープンカーは現在までに数多くのラインナップがありましたが、よく観察してみるとドアの高さが違うことに気がつきます。ドアの高さは時代によって変化してきますが、現代のオープンカーはドアが大きい傾向にあります。そんなドアが与える影響は大きく、オープンカーならではの楽しさを演出してくれます。そんなオープンカーをドアの高さ別に紹介していきたいと思います。
オープンカーのスタイルは全て同じではない?
オープンカーと聞くとボディのトップが帆になっていて開ける事ができる車のことを想像する事が多いと思います。しかし、詳細を見ていくとドアの高さやボディの作りが違っていたりします。今回はドアの高さに注目して、首の高さのものを「首オープン」胸の高さのものを「胸オープン」お腹の高さのものを「腹オープン」とカテゴライズして紹介します。
首オープン
首オープンはマツダ・ロードスターやダイハツ・コペン などの最新のオープンカーに多いタイプです。首オープンの車はドアが比較的大きく作られており、搭乗している人をドアが守ってくれるのでオープンカーながら安全性が高く保たれています。しかし、その安全性と引き換えにオープンカーならではの開放感は薄れてしまいます。
胸オープン
胸オープンは胸の部分までドアの高さがあるオープンカーのことで約80年代以前のオープンカーに多く見られます。この胸オープンの大きな特徴はなんと言っても肘を置いて楽な姿勢で運転できる点です。首オープンよりも楽に運転できるだけでは無く、より一層開放感を感じる事ができます。しかし、首オープンの車と比べて安全性能が薄れてしまいます。
腹オープン
現在では全く街中でみることはありませんが、メルセデス・ベンツ SSKやBMW Z1などに見られるスタイルです。腹オープンの大きな特徴としてはドアが装備されていなかったり、ドアを外した状態で走る事ができる点だと言えます。ドアのがない代わりにボディが使用されており、ドアがないからこそ感じられる開放感があります。そのため、側面が大きく開いた状態で運転するので通常では感じられない地面との近さや視界の広さを感じられるのではと思います。しかし、開放感が最も高い腹オープンだからこそ現代の安全な自動車と比べて危険と隣り合わせです。
なぜ近年は首オープンが主流なの?
首オープンが主流になっているのは事故による影響を減らすため、衝突安全性能を追求した為であると考えています。そのため、車体の精度は昔のオープンカーと比べて高くなっており、強度も高く作られています。しかし、昔の車と比べて守られ過ぎている首オープンの車は昔を知っている世代の方にとっては安全過ぎるため、運転から感じられる操作感が物足りなく感じてしまうかもしれません。