タバコの灰を窓から落とすと犯罪か?車からのゴミのポイ捨て、罰金はいくら?

運転をしていると前の車の窓が開き、スッと手が伸び、ポトリとゴミが捨てられる、なんていう光景をしばしば目撃します。紙くずや空き缶、タバコの吸い殻まで、その種類は様々です。私たちは幼い頃から「ゴミはゴミ箱に」と教わってきました。しかし運転免許を持つ大人になってもこの基本的なマナーやモラルが守れない人がいるのです。車内をキレイに保ちたいからタバコを外に捨てる…。こういう人たちは一体全体どういう心理なのでしょうか?

ゴミの種類によって罪は重くなる?タバコの灰を窓からポンポンと落とすのは?
車からのポイ捨てとその法律についてなど、まとめました。

車からのポイ捨ては法律違反

ご存知かと思いますが、車からのゴミのポイ捨ては法律に違反する犯罪行為です。道路交通法では以下の通り定められています。

四 石、ガラスびん、金属片その他道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること。
五 前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること。
「道路交通法第76条第4項第4号又は5号」

車からのポイ捨てはこの法律に違反し、5万円以下の罰金に処せられます。この法律を簡単に言うと「人や車を傷つける物やその他の物、つまりはあらゆる全ての物を捨てると違反」ということです。

さらに車からのポイ捨てが原因で事故が起こった場合、2次的な罪に問われることがあります。例えば窓の外に投げたゴミが後続車の交通事故を引き起こした場合、「過失致死傷罪」や想像以上の災害につながった場合「重過失致死傷罪」となる可能性があります。過失傷害罪は30万円以下の罰金又は科料に処せられます。

また、大きなものほど道路を邪魔するなど交通に支障をきたしやすいわけですから、捨てるものによって処罰が重くなることはありえます。

窓からタバコの灰を落とすあの行為は・・・?

道路交通法でいえばタバコの灰をポンポンと落とすことも法律違反といえます。しかし実態として、警察は車からのポイ捨てを取り締まれてはいないように感じます。また確かにこれはマナー、モラルとしては好ましくない行為ですが危険行為かと聞かれればグレーなような気もします。とはいえ、周囲の人たちが嫌な気分になっていることはあるでしょうし、舞った灰が生身の人にかかる恐れもあります。特にバイクが隣に並んだときなど生身の人が近くにいるときはタバコをポンポンするのは控えましょう。

そもそも不法投棄が法律違反

車を運転するかどうかに関わらず、そもそも物を正しくない場所に捨てる行為自体が法律に違反します。5年以下の懲役/1千万円以下の罰金または併科が設けられています。思ったよりも重い処罰だと感じたのではないでしょうか?不法に物を捨てるということがどれほど重く見られているのかがわかります。

車からポイ捨てする人の心理

ゴミ箱以外の場所にゴミを捨てる。そのことがダメだというのはみんなわかっています。ではなぜ車の外にゴミを捨ててしまうのでしょうか。

車はプライベートな空間だから

私たちにとってゴミのポイ捨てとは「危険なこと」というより「恥ずかしいこと」という印象が強い気がします。ダメなマナーを周りに見られているのが恥ずかしいと感じるわけです。しかし、車内というのはプライベートな、周りからの視線を感じづらい空間です。すると家の中で床にゴミを置いておくのと同じ感覚で、車外にゴミを投げてしまうのです。

承認欲求を満たすため

特に若者に見られる特徴ですが、悪さをして目立つのがカッコイイというのはよくある話です。「周りとは違う」と認めてほしいという承認欲求からポイ捨てをするのです。ポイ捨てがダメなことだと理解した上での行動ですね。

車内にゴミ箱がない

そして、車内にゴミ箱がないから外に捨てるという理由です。このタイプの人に限ってキレイ好きな傾向があります。自分の車はキレイにしたいからゴミは外に捨てるというわけです。同様の理由からタバコを灰皿に溜めるのは車内に臭いがつくため嫌います。

これらに共通するのは車からのポイ捨ては自己中心的な考えで起きているということです。いかに車がプライベートな空間だとしても周りの人たちは意外にもよく見ていますし、全くカッコイイ行為ではありません。道路は自分のものではないという当たり前のことに立ち返っていただけたらと思います。

車からのポイ捨てへの対策

なかなか無くすことが難しい車からのポイ捨て。上述したように危険な行為ですし、また「景観を損なう」「環境を害する」「誰がキレイにするのか」といった意見が多く出ています(ちなみに道路上のゴミの清掃は道路管理者である地方自治体が中心となり、民間やボランティアとともに行われています)。

どうすれば車からのポイ捨て問題は解消するのでしょうか?

運転免許の違反点数を加点する

車からのポイ捨てがなくならない理由の一つに、それが他の車の安全運転を妨げているという意識が低いということが挙げられます。そこで「安全運転違反義務」の内容にゴミのポイ捨てを盛り込むことが解決策になると考えます。安全運転違反義務は大きく分けて「安全に操作する義務」と「安全を確認する義務」の2つです。ゴミのポイ捨てという行為は、片手がふさがった状態であり、周囲の安全を確認する注意力はいつもより無くなることからこの義務に該当すると考えます。

安全運転義務違反では、普通車両の場合で反則金9,000円、違反点数2点が課せられます。ドライバーとしては免許の点数は気にするところですよね。

ドライブレコーダーの普及

2017年のドライブレコーダーの販売台数は109万台で、これは前年比38%増の台数です。近年の煽り運転の事件を受けてドライブレコーダーの普及が続いています。街中の防犯カメラが増えていることと合わせて、ドライブレコーダーのますますの普及がポイ捨ての強い抑止力になりそうです。

路上喫煙禁止からタバコのポイ捨てをなくす

これはタバコのポイ捨ての話に限られますが、各地で路上でのタバコの喫煙行為をなくす目的で「路上喫煙禁止条例」が設けられています。地域によっては路上禁煙区域内での喫煙によって罰金刑や過料徴収に処されます。路上喫煙が禁止されているのであれば、車からのタバコのポイ捨てはもちろん、窓を開けて喫煙する行為についても厳しく取り締まってもよいのではないかと考えます。実際、渋滞のときに隣の車が窓を開けて喫煙していたために自分の車の窓を開けられなかったという声も出ています。

まとめ

ポイ捨てが当たり前になっている理由は、スピード超過のような明らかに危険で目につきやすい行為とは違い、陰に隠れて行えるからだと考えます。また例えば空きビンを捨てたことがきっかけで後続車のタイヤがパンクしたとしても捨てた本人はそのことに気づきませんし、気づいたとしてもその場から離れているわけですから見て見ぬフリをしやすいのです。

このことを考えると、結局は車からのポイ捨てというのは自分たちの意識の問題なのだと思います。「それはどんな犯罪にも言えることだ」とツッコミが聞こえてきそうですが、ゴミをゴミ箱に捨てるというのは本来単なるマナーに過ぎないわけです。「罰則があるからゴミ箱に捨てられるようになった」ってバカバカしくないですか?それよりも「当たり前のことを続けたら運転が楽しくなった」と感じるほうが気持ちがいいと思います。「車からゴミを捨てる人は良心まで捨てている」というのは厳しくも正しい言葉です。この言葉を頭の片隅に置いておいていただければ幸いです。

【おまかせ出品体験談】

K様 ディーラーより「90万円」高い額で売却に成功!



K様のコメント
 
「愛車のボクスターがディーラーより90万円も高く売れて満足しています。」

「改めて走りに行く用のクルマを買いたいと考えているので、買い替えの際はまたAncarにお願いしたいと思っています!」
CTA画像
クルマが買取店やディーラーより高く売れる『おまかせ出品』

無料でカンタン査定!まずはあなたのクルマを査定してみよう!


〜今までよりもクルマを安く購入できる新しい方法〜


中古車販売店より安く購入できる 『Ancar』

『Ancar』で、びっくりするくらいクルマが安く購入できるかも!?