プリウスは事故率が高い車?ホントに危険な車なのか?

プリウス
トヨタの「プリウス」は、1997年に販売開始された世界初の量産型ハイブリッド専用車で、最も歴史のあるハイブリッド車といわれています。また、2009年に新車販売ランキングで1位に輝くなど、最も人気のハイブリット車だといえます。
しかし、ニュースで報道される車の暴走による事故など、「プリウス」による事故を、ときどき見かけますよね。このような背景があり、「プリウス=事故が多い」という認識が広がりつつあります。
今回は、「プリウス」は本当に事故が多い車なのかについて考えていきたいと思います。

プリウスが事故率が高いクルマだといわれる理由

アクセルが戻らない

プリウスの事故率が高いといわれている理由は、過去に起こったいくつかの事故にあります。そのうちの1つは、2016年、福岡で個人タクシーが起こした暴走事故です。病院に突っ込んでしまい、3人が亡くなり、7人が負傷を負うという悲しい事故となってしまいました。

暴走を起こしてしまったタクシー運転手は、「ブレーキを踏んだ」などと車両の不具合を主張し、当初は、プリウスの車両不良が原因だと話題になりました。しかし、インベントレコーダーの記録によると、ブレーキが踏まれていなかったようです。

この事故では、運転席下のフロアマットが原因でした。純正でない別のフロアマット敷いていた結果、その別のマットがアクセルペダルに引っかかっり、車が急加速してしまったのです。以上のことから、プリウスの「ブレーキの問題」ではなく、純正のマットの上に別のシートを敷いたことが原因だったとされました。

プリウスは、このような事件を知った人々から「プリウスは危ない」というイメージが出てきてしまいました。プリウスのフロアマットの問題は、事故を起こしてしまった原因の1つであり、不具合といえるでしょう。そのような問題を受けて、2009~2010年、トヨタはリコールを実施しました。そのため、現在は、その問題を対処しているのではないかと考えられます。しかし、当時の「アクセルが戻らない」というネガティブなイメージの言葉の影響があり、いまだに「プリウス=事故が多い」というイメージをぬぐい切れずにいると考えられます。

※車種によって、このような事故が起こる確率は変わってくるものの、他の車種の車でも起こりうることです。安全のためにも、運転席下に純正でないマットは使うことは避けるようにしておきましょう。

車両不具合の疑い

車の暴走事故で考えられる主な原因は、「踏み間違い」です。しかし、プリウスの場合、車両の不具合があるという声が多く上がっています。しかし、アメリカで発生した多くの問題については、マットの問題を除き、ほとんどはドライバーの問題だとされています。

この問題に関しては、ブレーキによる違和感だと考えられます。プリウスは、ハイブリット車であり、多くの新技術を採用しています。ABS(安定した方向に車を停止するための制御装置)がその1つであり、プリウスの場合は、車両に搭載した蓄電池を充電できる「回生ブレーキ」と従来型の「油圧ブレーキ」の組み合わせによるものです。そのため、従来のものと比較して違和感が出てしまうことは想像できると思います。

プリウスは、新技術を用いているハイブリット車であるため、必然的に違和感を生み出してしまっていると考えられます。そして、「違和感=不具合」になっているのかもしれません。

踏み間違いによる事故

プリウスの暴走事故が、ときどきニュースで報道されています。日本では、車両別の事故率は公表されていないため、私たちの記憶に残りやすい「踏み間違い事故」のイメージによって、プリウスに対して批判の声が高まっているのかもしれません。

プリウスの事故率は高いのか?

利用者が多い

「プリウスは事故が多い」という声が多く上がっています。日本での事故率については公表されていないため、真相はわかりません。しかし、仮に本当に事故が多いとしても、事故率が高いとは限りません。なぜなら、プリウスは人気車種だからです。プリウスの累計販売台数は、日本で192万台、世界で418万台を記録するなど、大人気の自動車といえます。利用者が多い分、車両不具合の声が多くなるのはやむを得ないことであり、必然的だと考えられます。

イギリスで最も事故率が高いのはプリウス

販売台数と事故件数が分からない限り、事故率の高さについては言及できないため、車両別の事故率を調べてみました。日本での車両別事故率のデータは公表されていませんでしたが、イギリスでの車両別のデータはありました。「世界的にプリウスの事故率が高いのか」を考えるために、参考になるのではないかと思います。

「GoCompare.com(イギリスの自動車保険サービス)」のメディアサイトである「Auto Accident」によると、2016年に、車両別で、1万台あたりの事故率を調査したところ、プリウスが最も事故率高い車両という結果になりました。

結果の詳細は以下の通り。

  1. TOYOTA PRIUS 111件(1万台あたり)
  2. CITROEN SAXO 106件
  3. BMW 330D 102件
  4. BMW 530D 85件
  5. PEUGEOT 106 84件

ソース:https://www.gocompare.com/car-insurance/auto-accidents/#make-and-model

 

ちなみに、メーカー別のランキングでは、トヨタ全体での事故率は、1万台あたり53件でした。プリウスの場合、1万台あたり111件となっているので、トヨタの他の車両の2倍近くの確率で事故を起こすという結果が出ました。この結果は予想以上であり、プリウスの事故率の高いという仮説は事実なのかもしれませんね。

プリウスの保険料率は高くない

日本での車両別の事故率によるデータは公開されていないようですが、保険料率から事故率が高いかを推定することが出来るといわれています。任意保険の利率クラスは、事故リスクによって決められています。つまり、事故の多い車であれば、任意の保険料率は高くなります。

プリウスの保険料率(保険金額に対する保険料の割合)は平均水準といえます。そのため、「プリウス=事故率が高い」とは言い切れないことが分かると思います。

また、保険料率には、盗難のリスクにも大きく影響を受けます。日本損害保険協会の「自動車盗難事故実績調査」では、プリウスはレクサスに次いで、2番目に被害に遭いやすい車となっています。レクサスはブランド全体のため、車種としては、最も被害に遭いやすい車だとわかります。そのため、「被害の遭遇率」は、保険料率を上げる要因であり、保険料率からみると、「プリウス=事故率が高い」という主張を助長するものはありませんでした。

プリウスは走行距離が多い

プリウス

仮にプリウスが事故率が高い場合、年齢層と走行距離に少なくとも影響を受けていると考えられます。

まず、プリウスの利用者の60%以上が50歳以上だといわれています。最近のニュースを見ると、高齢者の運転手による暴走事故が報道されていて、高齢者による事故が増加しているといわれています。「プリウスが暴走事故を起こしやすい」という印象を持っている方が多いと思いますが、「プリウスユーザーは年齢層が高いため、踏み間違いによる事故が多い」と解釈もできるのかもしれません。

そして、走行距離の量も、事故率と関係しているといわれています。プリウスは燃費が良いため、営業車として使われる傾向にあります。その場合、プライベートで利用される車と比較して、走行距離が3倍程度多くなるといわれています。つまり、事故率をより正確に求めるためには、走行距離についても考慮しなければいけません。

まとめ

事故率には多くの要因がある

プリウスは、「暴走事故」など、過去のニュースで話題となったように、ネガティブな声が多く上がっています。実際、イギリスの調査では、「プリウスは最も事故率が高い車両である」という結果が出ました。

しかし、もし本当に事故率が高い車であったとしても、意外なの要因も隠されたいます。プリウスの利用者は年齢層が高く、走行距離も長いと考えられます。このような背景を考えると、実際に「危険な車」ではないでしょう。

また、プリウスは環境にやさしい車です。環境やエネルギー問題への配慮のために、プリウスの利用は好ましいといえます。

ニュースやインターネット上の声により、プリウスへの印象が左右されてしまうこともあるかもしれません。しかし、エコカーなどの新しいものを造り出していくために、新しい技術を利用し、「違和感や車両不良」の声が挙がるのは避けて通れない道なのかもしれません。

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