最近の高級車のキー(鍵)はもはや鍵ではないものになっています。昔はドアにキーを差し込んで回し、エンジンもキーを回して始動させていましたよね。鍵というのは本来そういうものですが、現代における車のキーは差し込む部分がありません。最近では大衆車にもキーレスエントリーというものが広まっていますね。ただ、超高級ないわゆるスーパーカーは鍵もスーパーなものになっています。車のキーと言ってもこのように種類があるので、それぞれの違いについて紹介しつつ、高級車のハイテクキーをまとめていきます。
高級車のハイテクキーはどう違う?
現在普及している車のキーは大きく3つの種類に分けることができます。キーレスエントリーに関してはほとんどの乗用車に使われていますが、他のキーと比較するために紹介します。
離れていても開けられるリモコンのようなキーレスエントリー
リモコンと言うと一番わかりやすいかと思います。離れたところからボタンを押すとドアの施錠解錠をすることができます。「ピピッ」と鍵を開け閉めする光景はよく見ますし、お持ちの車もキーレスエントリーかと思います。ただ、このキーレスエントリーが遠隔でできるのはドアの開け閉めだけで、ボタンを押さないといけないという小さな手間があります。
ポケットに入れたままでも開けられるスマートキー
スマートキーの大きな特徴はポケットに入れたままでもドアを開けられるということです。ドアの半径50cm〜1m程度にスマートキーがあれば、ドアに手を伸ばすだけで解錠できたりします。また、車から離れるだけで自動的にドアがロックされるものもあり、手間が一切ありません。また、スマートキーの場合はエンジンの始動もポケットに入れたままできます。最近はボタンで始動させる車が増えてきましたよね。
スマホみたいなディスプレイキー
一番すごいのがこれです。キーにディスプレイが搭載されており、スマホのようになっているディスプレイキーというものがあります。これは遠隔で車の管理ができるもので、鍵の開け閉めだけをするキーという枠から飛び出してしまっています。ディスプレイを確認すれば鍵がしまっているか確認できますし、寒い日は先に暖房をつけておくこともできます。車から離れたところでも、車の状況を確認・管理できるというのは革新的なシステムですね。
車種によっても違う高級車のハイテクキー
それでは、ハイテクな高級車キーを紹介していきましょう。車と同じくらい作り込まれたキーは本当にかっこいいんです。エンジンを動かす瞬間というのは子供の頃からワクワクするもの、ドライバーにとってキーというのは大切な存在です。特に、キーはメーカーそれぞれのコンセプトが良く現れていて、キーにこだわりのあるメーカーはドライバーを大切にしていると感じられますね。高級車は高すぎて買えませんが、鍵だけでも欲しいなと思ってしまいます。
BMW
ディスプレイ・キー
i8のキーとして登場したディスプレイキーですが、その後7シリーズと5シリーズなどでもオプションとして搭載されました。現在では新型の8シリーズにも装備されています。このディスプレイキーにより、車から降りてから遠隔で駐車、駐車している車を少し前に出してから乗るということができるようになりました。他にも、エンジンの始動、エアコンの操作は当たり前にできますし、ディスプレイがあるのでガソリン残量や航続可能距離の確認ができます。
メルセデスベンツ
キーレスゴー
ベンツのキーはキーレスゴーと呼びます。名称はかっこいいですが、機能としては普通のスマートキーです。ただ、見た目がかっこいいですよね。
AMG GT-R コンセプトキー
これはあくまでもコンセプトですが、AMG GT-Rのキーはこのようになるかもしれません。動画を見るとわかりますが、ディスプレイキーを巧みに操作して、サスペンションを調整しています。これは本当に夢のようなキーですね。
ポルシェ
イグニッションキー
ポルシェのキーはイグニッションキーと呼びます。これも普通のスマートキーですが、デザインにこだわりがあります。ポルシェのインテリアのように革が使われていて、まるで車のようなフォルムをしています。
アストンマーチン
クリスタルキー
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アストンマーチンのキーはあえて車に差し込んで始動するようになっています。やはり、鍵というのは差し込むことでワクワクしますもんね。しかも、アストンマーチンのキーはクリスタルキーと呼び、サファイアクリスタルでできていて、これを差し込んだものがエンジン始動のボタンになります。キーもインテリアの一部として作り込むのはさすがです。
ブガッティ
シロンのキー
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ブガッティのキーで特徴的なのが、鍵が2本あるということです。ブガッティはそのスピードが凄まじく、シロンの最高速は420km/hです。ただ、日頃からそんなスピードが出ると命がいくつあっても足りないので、シロンにはリミッターがかけられており、それを解除するのがもう1本のキー。差し込む部分がある奥の鍵です。「鍵を挿してリミッターを解除」これは男のロマンですね。解除キーを差し込むとリミッターが解除され、車高が上がり、リアウィングの角度が変わります。
パガーニ
ウアイラのキー
どう見てもウアイラのミニカーのような形をしている鍵。アルミのウアイラは二つに分かれ、片方がイグニッションキー、もう片方が音楽を保存するUSBになります。エアコンの操作などはできませんが、こういった遊び心もいいですよね。ちなみに鍵だけでおよそ40万円もします。
テスラ
テスラのスマートキー
テスラのキーも車の形をしています。スタイリッシュなフォルムで、操作系のボタンは全て裏面に収納されています。機能はスマートキーのようにドアに近くだけで解錠できるのですが、テスラ車はドアノブが収納されているので、近づくとドアノブが出てきます。他の機能はボンネットやトランクを開けるなど。あれ?エンジンの始動は?と思いますよね。テスラ車は電気自動車なのでエンジンがありません。このキーでドアを開けた時には既にモーターが準備をしています。
ケーニグセグ
ケーニグセグのスマートキー
ケーニグセグのキーはこんな変わった形をしています。エンブレムと同じ形で、一目でケーニグセグの鍵だとわかりますね。もちろん、ただのエンブレムの形をした板ではなく裏面にボタンがついています。
レゲーラ コンセプトキー
これはレゲーラのコンセプトキーです。現在と同じようにエンブレム形をしていますが、ディスプレイキーになっています。車の情報を確認したり、音楽を遠隔で流すこともできますね。どういったシーンで使うのかわかりませんが、パーティなどでスピーカー代わりに使ったりするんですかね。
フェラーリ
ラ・フェラーリ コンセプトキー
フェラーリのキーは普通の鍵なのですが、コンセプトキーはすごいですね。カウントダウンの後、フェラーリのロゴにもなっている馬が駆け出してエンジンスタートします。なんてロマンティックなエンジンスタートなのでしょう。
ランボルギーニ
ウルスのスマートキー
ランボルギーニのキーは金属と革でできたシンプルなもの。ド派手な車体とは少し対照的ですが、落ち着いた高級感がありますね。
チェンテナリオ コンセプトキー
全世界40台限定の記念車チェンテナリオのコンセプトキーです。上にスワイプしただけでエンジンがかかっていますね。ガソリン残量もわかるようになっていて、実用性のあるキーになっています。
まとめ
色々なキーを見てきましたが、現代ではスマートキーが主流になりつつありますね。ひと昔前はキーレスエントリーしかありませんでしたし、ふた昔前はリモコン機能すらありませんでしたし。今は高級車もスマートキーが中心ですが、BMWのようにディスプレイキーが普及してくるといいですね。