【危険な居眠り運転】最先端技術がドライブ中の居眠りを防ぐ?

突然ですが皆さん、交通事故で一番多い原因は何かご存知ですか?

年間平均して約50万件の交通事故が起きていますが、その内の17%に当たる8.5万件が居眠り運転などによる漫然運転が原因で事故が起きています。漫然運転は、交通事故、また死亡事故の両者の要因でトップです。

そんな危険な居眠り運転を、最先端のテクノロジーにより防ぐことが可能かもしれません。

今回は、居眠り運転を防ぐ最先端技術を紹介し、その可能性について考察していきたいと思います。

出典:http://journal.jp.fujitsu.com/2015/10/27/02/

居眠り運転による罰則

まずは、居眠り運転の定義を見てみましょう。

どの辺りから居眠り運転と処理されるかですが、実際に眠ってしまっていた時はもちろん、うとうとしている時、一瞬眠気でふらっと動いてしまった時にも居眠り運転と認識されます。

しかし、道路交通法で居眠り運転は明確に定義されておらず、大抵の場合「安全運転義務違反」として処理されます。また、場合によっては「過労運転」と判断されることもあります。

「安全運転義務違反」では基礎点数に2点がプラスされ、「過労運転」と判断された場合には25点がプラスされます。また、被害者がいる場合には、その程度によってまた違反点数が追加されます。

「酒気帯び運転(0.25mg以上)」の違反点が25点であるので、いかに「過労運転」が悪質な行為かが、ここから伺えます。

居眠り運転防止、最先端テクノロジー

いよいよ、我々を居眠り運転から救ってくれるかもしれない、最先端技術をいくつか紹介していきたいと思います。

サンコー・「アイキャッチプリクラッシュアラーム」

まずはじめにご紹介するのが、サンコーのアイキャッチプリクラッシュアラーム。

運転席側のフロントガラスに設置させることで、ドライバーのまぶた、瞳孔の状態から居眠り運転を感知し、アラームによってドライバーに注意喚起を施す、といった仕組みになっています。

ドライバーの眠気を一秒以内で検知し、すぐにアラームで知らせてくれるので安心です。

また、本製品は居眠り運転だけではなく、ドライバーのよそ見運転、ながら運転(スマホ操作などによる)にも、注意喚起をしてくれるようです。いやー、機械に注意される時代が来るとはなぁ。まあ、警察に怒られるよりかはマシか(笑)

徐行運転中や、停車時には、アラームが作動しないので、アラームの誤作動が起こる心配もいりません。また、ドライバーがサングラスをかけていたり、夜の走行で車内が暗い場合でも、正常に作動するようです。

気になるお値段ですが、19800円と、意外にもお手頃な価格です。

また、本製品と連動して、アラーム時、ドライバーの運転シートに振動を与えるものがあります。こちらのお値段は、69800円と少し高額。正直、アラームでほとんどのドライバーは目を覚ますでしょうから、これだけのお金を出して購入しなくてもいいかもしれませんね。

本製品の詳しい情報は、下記リンクよりご覧ください。

https://www.thanko.jp/shopdetail/000000002960/

JUKI・「スリープバスター」

出典:http://www.juki.co.jp/sleepbuster/sleep-buster/drive-rythem.html#feature

この、「スリープバスター」は先程の製品とは異なり、外付けで運転座席に装着されたセンサーがドライバーの脈拍を計測し、ドライバーの居眠り時や、体調が優れない時にアラームで危険を知らせてくれる仕組みになっております。

この製品の特徴は、カメラだけでは感知できない、ドライバーの体調不良や疲労感などをしっかりと計測してくれるところでしょう。ドライバーの脈拍によって計測されたドライバーの健康状態は、15種類のアニメーション画像で表示されます。各アニメーションのキャラクターの癖は少し強めですが、画像で簡単に自分の健康状態を知ることができる機能は、ドライバーの安全運転向上にきっと貢献してくれることでしょう。

また、「スリープバスター」は国土交通省の補助金対象製品であったことからも、本製品が信頼でき、居眠り運転を防止する効果が非常に高いことが伺えます。

お値段は、税抜き150000円と、先程の製品よりは高めになっています。

本製品の詳しい情報は、下記リンクよりご覧ください。

http://www.juki.co.jp/sleepbuster/sleep-buster/drive-rythem.html#feature

パナソニック・「眠気制御技術」

出典:https://www.panasonic.com/jp/corporate/wonders/wondersolutions/nemuke.html

最後にご紹介するのが、パナソニックの眠気制御技術。

本製品は、人工知能を搭載したカメラで、ドライバーの瞬き、表情を捉え、そこからドライバーの眠気を正確に探知します。また、カメラだけでなく、赤外線アレイセンサー、環境センサにより車内環境(室温や室内の明るさ)とドライバーの体温を探知し、これまで計測が困難であった眠気の推移を予測することができます。

本製品の最大の特徴は、どこまでもドライバー想いである点でしょう。
今まで紹介してきた商品はどれも、アラームや振動によって、ドライバーに注意喚起をするものでした。しかし、パナソニックは、このアラーム機能がドライバーの運転快適性を侵害するものだと認識し、極力アラーム機能を使わずに居眠り運転を予防する方法を考えました。そうして出来上がったのが本製品です。

では、アラーム機能を用いずに、具体的にはどのようにして居眠り運転を防ぐのでしょうか。
本製品は、ドライバーの眠気の推移を予測することで、早めに、空調を変える(足元に冷たい風を送る)、音響を変える(音量や、曲を変える)、また、場合によってはドライバーを近くのサービスエリアなど、安全に停車できる場所へと誘導することができます。このように早めの対策を打つことで、アラーム機能を使わずとも居眠り運転の予防ができるというわけです。

本製品は、2017年 10月よりサンプル対応を開始しています。しかし現段階では、一般向けへの販売は行っていないようです。

本製品の詳しい情報は、下記リンクよりご覧ください。

https://www.panasonic.com/jp/corporate/wonders/wondersolutions/nemuke.html

未来の安全のカタチ〜居眠り運転を防止する究極のテクノロジー

今まで紹介してきた製品は、どれもが「ドライバーを覚醒させる、もしくは眠らないように予防する」ものでした。しかし、これでは実際にドライバーが眠ってしまい、アラームが正常に作動しても起きることができなかった際、事故を予防することができなくなります。

この問題を解決するために注目されているのが、自動運転技術です。ドライバーの眠気が感知された際に、安全な停車場所を検索し、そこまで自動運転で向かい、停車させる。つまり、居眠り運転による事故を防ぐ究極の策は、ドライバーを起こすことではなく、車を安全に駐めること、というわけです。

この分野で現在注目されているのが、アイシングループが開発した、「ドライバー異常時対応システム」です。本システムは、ドライバーの顔の向きや、まぶたの開閉から眠気を計測します。ドライバーの居眠り時、また意識不明などにより安全に運転することが不可能だと判断されると、車を自動で路肩へ安全に停車させます。

本テクノロジーは居眠り運転による事故防止策として、非常に画期的です。しかし、自動運転から車を停車させた後の通常運転への切り替えに問題があったり、自動運転技術そのものにまだ修正が必要だったりして、現段階での実用化にはまだいくつかの課題が残っています。

まとめ

交通事故、死亡事故共に一番の原因となっている、居眠りによる漫然運転。

ドライバーは全て、自分の健康状態に気をつけ、しっかりと睡眠をとり、運転しなければいけない。これは周知の事実ですが、いつ何時でもこれらを守って運転することは、きっと皆さんできないのではないでしょうか?だって人間なんだもの。

しかし、それらの慢心、油断から実際に事故は起きています。そこで、事故を一つでも減らすために、これらの先端テクノロジーに頼ることは、もはや必然であると考えています。

これらの製品は現在、トラックドライバー、バスドライバーなどの長距離を継続的に運転する人向けに販売されていることが多いです。しかし、最近は一般向けへの販売も増えてきています。

これらの製品がもっと普及し、居眠り運転による事故が一つでも減ることを、筆者は願っています。

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