あらすじ
輸入車販売・整備のショップ「トミサカオート」の若手メカニック「元木」は、職場の先輩「吉村」のメカとしてのテクニックを目標に、日々腕を磨いていました。しかし、吉村は整備車両試乗中の事故によって帰らぬ人になってしまいました。敬愛する先輩を失い日常がくすんでしまった元木に吉村が手がけていた空冷ポルシェ911ターボが託されました。
元木は託された空冷ポルシェに魅了され、元木の日々が少しずつ動き出していく
楠みちはるらしい人間と車のドラマが描かれたドライビング漫画です。
ポルシェ911ターボ
「ポルシェ911」は1964年から製造・販売をしているスポーツカーで、「ポルシェ356」の後継車種です。世界のスポーツカー・スーパーカーの中でも数少ない、「RR」の駆動方式を基本としている車です。その911の中で今回は主人公が乗っている2代目911「タイプ930型」について解説しようと思います。
930型で注目すべきは1974年にターボモデルが登場した事です。ワイドボディ・ホイールテールと名付けられた巨大なリアスポイラーは、通常モデルとは一線を画す凶暴な車の証、それがポルシェのターボです。
3リッターターボでなんと最高出力260馬力という当時では驚異的なパワーを発生しました。ターボはその後も進化を続け、1978年には3.3リッターで300馬力まで進化しました。
最新の911ターボ
最新のポルシェ911ターボはタイプ991こと7代目ポルシェ911をベースに誕生しました。スペックは、3.8リッター水平向6気筒をターボで加給し最高出力520~560馬力を発生、7段PDKを介して4輪を駆動します。
ボディサイズは四輪駆動の「カレラ4」と比べると、全長・全幅がわずかに大型化しています。しかし後輪操舵が採用され、フロントタイヤとは逆方向に、最大2.8度後輪を曲げることで、ホイールベースが短くなったかのような機敏なハンドリングを実現しています。
常に最先端の技術と扱いやすい力を探求し続けるポルシェ。今後もポルシェターボは、脅威のマシンとして進化し続けるでしょう。