プレミアムとスポーツを選択したアウディはこれからも躍進できるのか?
「安心感と速さと新技術」プレミアムとスポーツ路線を突き進むアウディの選択は、今後も吉と出るか?
フォルクスワーゲングループのプレミアムカー部門としてすっかり定着した感のあるアウディ。
ここ10年ほどは日本でもTV中継があるので有名なル・マン24時間レースでも優勝を重ね、かつてのWRC(世界ラリーカー選手権)での栄光もあって、スポーツイメージも強いメーカーです。
そんなプレミアムとスポーツ路線を選択したアウディは、今後も発展していけるでしょうか?
フォルクスワーゲンと共通部分も多いプレミアム路線
ゴルフをベースにした「A3」
そのA3をベースにしたSUVの「Q3」
そしてトゥアレグとポルシェ・カイエンと共有部分の多いSUV「Q7」
この4台がフォルクスワーゲン各車をベースにした、アウディのプレミアムカーです。
他のセダン「A4」などは今は完全にオリジナルですが、一時期フォルクスワーゲンの「パサート」とベースを同じくした時期もありました。
最高級セダンの「A8」やスーパーカーの「R8」は、フォルクスワーゲングループ他社と同じシャシーやエンジンを使っています。
このようにフォルクスワーゲンと繋がりの深いアウディではありますが、フォルクスワーゲン本体が大衆車路線なのに対して、基本的にはプレミアムカーのみをリリースしています。
日本で言えばトヨタに対してレクサスが別会社として存在するようなものでしょうか。
スポーツ路線はかつてはWRCで、今ではル・マンです。
1999年にル・マン24時間への参戦を開始したアウディは、2014年までに何と優勝12回!
それも2006年からはディーゼルエンジンで。
さらに2012年にはハイブリッド車で優勝し、アウディはまさに 「最先端技術で勝利してきたメーカー」そのものです。
かつてはル・マンといえばポルシェだったりフェラーリだったりジャガーだったりフォードだったりと帝王が変わりましたが、ここまで強く有り続けるのはポルシェ以来かもしれません。
これだけ勝てば、嫌でも「次の本命もアウディ」となりますよね。
カギは北米市場?
そんなアウディも実は北米ではまだ新参者で、十分に食い込んでいるとは言い切れない状態です。
メルセデスにBMW、レクサスといった牙城に対抗するにはイメージ的にも品質的にもまだ及ばぬ面があり、例えばサンルーフを閉めようとしたら止まらないなどの細かいリコールが出ていたりします。
今後のアウディ浮沈のカギは北米でのプレミアムカーとしてのブランド浸透にあると言ってもいいかもしれませんね。