1989年に華々しくデビューしたR32型スカイラインGT-Rだが今や一番新しいモデルでも24年落ちとなる。10年前に雑誌で旧車として紹介されていた時には衝撃を覚えたが今や日本の旧車のレジェンドとして君臨している。今更、定番の故障箇所など泣き所と言っても古い車なのでどこもガタがきてることは間違いないが中古車を購入する際の目安にしてほしい。
日産 スカイライン R32 GT-Rの定番故障箇所の紹介
エアコンの故障や電装系の不具合
どの車にも多いのがエアコンの不具合だ。
電子部品が多く、エアコン部品に様々な切替スイッチがたくさんあるこの年代の日産車は電装系が弱いのでエアコンが効くような車はどこかしらの部品は交換している可能性があるので安心。
エアコンをかけているのにいつまでたっても冷風が出ない場合はガス抜けかマグネットスイッチ等の故障が考えられるので整備工場に点検をお願いしよう。
他にも電装系でABS、4WD、ハイキャス等の警告灯が点灯しっ放しという症状もよくある。
こちらは主にヒューズの交換等で点灯しなくなる事もあるがユニットの故障もあり得るため注意が必要だ。
ドライブシャフトブーツの破れ
駆動系だとドライブシャフトのブーツが破れやすく特に操舵装置が付いているため構造上フロントのドライブシャフトブーツが破れやすい。
ステアリングをいっぱいに切った状態にしてタイヤの間から覗けば捻られているステアリングブーツが破れているかどうか確認する事ができる。ビビ割れならまだいいが、破れてグリスが出てしまっていると最悪ドライブシャフトごとの交換になるので修理代が高く付いてしまう。
パワステオイル漏れ
パワステオイル漏れの中で最も多いのはパワステリザーバータンクからのオイル漏れで、本当によく漏れている箇所である。
リザーバータンクのIN、OUTホースの硬化によってつなぎ目からオイルが漏れている場合もあるので見てみてほしい。
中古車販売店で展示されているような車はスチームでエンジンルームを洗っている場合が多いので、つなぎ目を触って確かめることがコツになります。オイルが手につくような場合は漏れがある可能性が高い。パワステオイルを入れる蓋と本体の隙間のオイル漏れは当時の日産車の定番なのであまり気にしなくてもいいだろう。筆者は軍手を被せて対応していたが見た目を気にする方はアフターパーツで探してみると色々な種類の物があるので参考にしてほしい。
エンジンの不具合
他にも素人向けではいかもしれないが中古車購入検討時は現車確認の際、エンジンから大きめのタペット音が出ていないか、アイドリング時にブーストメーターで見てきちんと負圧がかかっているかせっかくの名機『RB26DETT』なので、必ず確認してほしい。
もしアイドリング時に負圧がかかってなければ吸気側のホース等、サージタンク周りに問題がある場合がある。またエンジン吹かした際にタービンからカラカラと異音がしないか等も確認してみてほしいところだ。
最後に
来年はR32型スカイラインGT-Rが誕生して30周年の節目の年になる。ここ数年アメリカでの人気や輸出により値段が高騰しており程度の良い車は入手しづらい状態が続いていますが、今回紹介した箇所に注意して、日本の歴史に残る名車を一度手に入れて楽しんで欲しいと筆者は心から思っている。