あのフェラーリが若者向けのクルマを作った?!若者向けの車とは何か?

最近はスーパーカーや高級車が中国など新興国の富裕者層向けに販売台数を伸ばしており、メーカーも無視できないマーケットとなっています。特に若者の富裕層がスーパーカーを買い求める事が増えており、ついに「若者向けスーパーカー」を作りました!


新興国の若い富裕者層ではポルシェやフェラーリ、ランボルギーニ、AMGも大人気

昔の日本でもバブル景気の頃にはメルセデス・ベンツやBMWが街にあふれた時期があり、BMWなどは夜の六本木に行けば(当時の大衆車で販売台数No.1の)トヨタ カローラ並にたくさん走っていた事から「六本木カローラ」と言われたものです。
しかし、それでも国産車に対してブランド力で異常に高価だった当時のメルセデス・ベンツなら最量販は5ナンバーサイズの190E、BMWなら同じく318iが相場で、そのブランドで幅を利かせるために一番安いクルマが売れるという、割とケチとも言える?構図がありました。
このへんは日本人特有と申しますか、いかに金回りが良くなったと言ってもあからさまに高級品を見せびらかすと「出る杭は打たれる」ような国民性もあったかもしれませんが。
しかし、そういう縛りの無い中国など海外では富裕層が大金を使って豪華なクルマを買うのは当たり前、メルセデス・ベンツもポルシェも日本や米国で求めやすい手頃な価格設定をしているかと思えば、中国市場ではむしろ高値にしてもポンポン売れる状態で、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンス版を作っているメルセデスAMGなどは工場の生産能力が限界を超え、エンジン組立職人がメルセデス・ベンツの工場に移って増産しているほどです。
また、そうした富裕層の子息など若者がフェラーリやランボルギーニなどスーパーカーに乗るのも当たり前で、スーパーカーメーカーはこぞって過去最高の業績を上げています。

シューティングブレーク「FF」で客層が変わってきたフェラーリ

フェラーリの場合はそれだけでなく、2011年にデビューしたFF(フェラーリ・フォー)によって、新たな客層が生まれたという理由もあります。
それまで2シーター、あるいは2+2クーペばかり作ってきたフェラーリにとって、初のシューティングブレーク(4人乗り高級スポーツステーションワゴン)、初の4輪駆動という画期的なモデルだったFFですが、フェラーリだけに動力性能も全く手を抜かず660馬力のDOHC6.2リッターV12エンジンを搭載し、それでいながら4人が快適に乗車でき、後席を倒せば広大な荷室も得られるという実用性まで持った「スーパースポーツワゴン」だったのです。
このFFをリリースした事で何が起きたかと言うと、まず同じようなボディサイズの2+2クーペ、フェラーリ 612スカリエッティと比較してユーザー層が10歳ほど若い平均年齢40歳になった事、さらにフェラーリなのに4名乗車で使うユーザーが半数以上で、年間走行距離も1万2,000kmほどになり、フェラーリとしては異常に「走行距離の長いユーザーが多い」という変化がありました。
つまり、(フェラーリからすれば)若者が長距離ドライブをするクルマとしてフェラーリを使っている、というかつてない現象が起きているわけで、そうなると作るクルマも変わってくるというものです。

さらに若い層にアピールできるフェラーリとして生まれた、GTC4ルッソ

そこでフェラーリが考えたのは、これまでとは異なり若者が買って、かつ積極的に「使う」のであれば、若者向けのフェラーリを作ろう、という事でした。
それが2016年2月にデビューしたフェラーリ GTC4ルッソで、FFの後継車としてシューティングブレークというコンセプトはそのままです。
フェラーリとしては、「FFよりさらに若い層にアピールできるよう、スポーティかつエレガントで快適性も向上させた」という事で30代のユーザーがターゲットという事になりますが、車両価格は日本円にして3,470万円からというあたり、「若者のクルマ離れを防ぐために、安価で求めやすいフェラーリを作りました!」というわけではありません。
確かに347万円のフェラーリなどあったら、実車より何分の1スケールの精密模型だったり、フェラーリブランドを関した高級スマートウォッチではないかと考える方が先で、実車が手に入ろうなどと絶対に考えないと思いますが…あるいは明確に「中国製か何か?」と考える方が先ですね。
GTCルッソ自体はまごうことなき高級スポーツワゴンそのもので、FFよりパワーアップした690馬力のV12エンジン、4WDだけでなく四輪操舵の4WSも備えているので狭い場所での取り回しもバッチリ!
インテリアも助手席にもモニターを備えたダブル・コックピットデザインに加え、本革シートなど素材やデザインにこだわったラグジュアリーなインテリア、エアバッグ部が小型化されてコンパクトになったステアリングなど、ラグジュアリー面でもスポーティ面でもFFより大幅バージョンアップしています。

「安く求めやすい」だけが若者向けではない

思えば過去にトヨタが「レクサス」ブランドで既存の高級車とは違うクルマを求めるユーザーをターゲットにした事で高級車マーケットを変革しましたが、その時も対象は新世代のセレブリティがターゲットでした。
確かに当時のレクサス LSは他の高級車より安くて高性能だったとはいえ、決して安いクルマで無かったのも事実なので、ターゲットが富裕層である場合には、「若者向け」といっても不必要に低価格化を図る必要が無いのかもしれません。
ただ、新興国で急速に台頭している若い富裕層であればともかく、日本にそういう若い富裕層がそうそういるのか?いたとすればどういう業界の人間なのか?などちょっとした興味はあります。
普通の若者がとても買えるクルマではありませんが、ちょっとした富裕層なら買い求める事ができて、しかも4人が快適に乗れてガンガン使えるシューティングブレーク、GTC4ルッソという「若者向けのフェラーリ」が成功するのかどうか、本当に30代を中心とした若きフェラーリユーザー達が続々と誕生するのか、この先の続報が楽しみですね。


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コメント:
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