ハンチングとは
ハンチングとはエンジン回転数が上がったり下がったりして次第にエンジンが止まってしまう様な症状です。
わかり易く言うとエンジンが「ウィーンウィーン」と言う様に強くなったり弱くなったりして、タコメーターの針も1500〜2000回転あたりで軽く上下するような状態です。
アイドリング時やエンジンが温まってくるとエンジンストップしてしまいます。
ひどくなるとエンジンチェックランプ点灯なども見られます。
ギアをRレンジに入れるとエンジンストップしてしまうと言う様な症状もよく見られると思います。
ハンチングの原因として主に疑われるのは吸気系・排気系・燃料系・点火系が疑われます。
一番多い原因は吸気系です。エアーインテークホース(エアダクトホースとも言います)の劣化による亀裂などが多い様です。目視による点検で見つけられるので、もしホースの亀裂が原因なら交換すればすぐに治ります。ゴムのような素材なので汚れや劣化で固くなり曲がっている蛇腹の部分が大きく亀裂するという事がとても多いようです。
エアーインテークホースはエンジンに送り込まれるエアーの通り道なので、亀裂から余分なエアーが送り込まれるとセンサーが計算外のエアー量を感知してしまうのでエンジン不調につながります。
一般的に二次エアーと呼ばれる現象です。
ハンチング症状の実際の事例
最近ハンチングの症状で入庫したマツダMPVの症例のお話です。
今回は点検した結果エンジン表向きにあるエアーインテークホース、吸気系周辺のホースの亀裂やエアー漏れが目視で確認できませんでした。
エンジンチェックランプも点灯していないのでテスターもエラー表示が見られません。
チェックランプが点灯していた場合はテスターなどで故障個所を特定することができます。
プラグやプラグコードなどの点火系も点検・清掃・交換済みなので点火系も違う。となれば吸排気系が有力と思われました。
インテークマニホールドからのエアー漏れなどもとても多い事例なのでインテークマニホールド周辺をよく点検しました。
インテークマニホールドはエンジンにエアーを送り込む役割をしています。
エンジンの働きにも酸素が必要なのです。人間と同じですね。酸素がなければエンジンも動くことができません。インテークマニホールドはその酸素をエンジンに送り込む場所です。
エンジンを始動してみてエアー漏れの音がないか確認したところ、、、
かすかにエアー漏れの音が聞こえるような気が・・・エンジン音に重なりなかなか確信が持てませんが、やはりエンジン表向きからのエアー漏れはない様でした。
車をリフトアップしてアンダーカバーを外してみると確実にエアー漏れの音が聞こえてきました。
霧吹きで水をかけるなどしてエアー漏れを確信にします。インテークマニホールドの下部に吹きかけると反応がありました。間違いなくインテークマニホールド周辺のエアー漏れです。
バンパーを外してインテークマニホールドを外してみると特に大きなパッキンの傷などは見られませんでしたが少々の劣化と裏側のホースに大きな亀裂がありました。
原因はホースの亀裂のようです。そこから余分な空気が入ってしまったようです。
なかなか目視や簡単な脱着では見つけられないような場所でした。
せっかく外したのでインマニの清掃もして、パッキンを新品に変えて組み付けて作業終了です。
その後、アイドリングの回転数も安定して走行も良好になりました。
ハンチング症状が出た時の対処法
ハンチング症状が出ている場合は多くの原因が予測されます。テスター診断でも沢山の点検項目が表記されてしまいます。多くの場合はエアーの漏れですが、吸排気、点火、燃料系のそれぞれセンサーの異常が原因になる事があります。
センサーが原因の場合、目視確認や自己判断は少し難しいですが直す為には確実な判断が必要なります。
もしハンチングの症状が出てしまったら、十分な知識や経験がある整備工場に入庫しましょう。
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