「待っている」ときほど、時間の流れが遅いものもありません。
アルファロメオ初となるSUV「ステルヴィオ」ですが、このクルマに関してはデビューもなかなかしないのに、話題だけが先行していたような感覚が否めません。
アルファがついにSUVを、というので何年も前から盛り上がり、今度は名前が決まったら奇抜だと注目を集めたものです。
しかし、ついに噂をするのもこれまでとなります。
ステルヴィオの実車が、2016年11月下旬の、ロスアンジェルス・オートショウにてワールドデビューを果たすことになったからです。
しかも『オートモティブ・ニュース』が報じた内容では、このオートショーのあとに間もなく、市場に投入されることになっているということです。
ただ11月上旬の時点では、まだ明確な発売の日付までは判明していません。
可能性として最も高いのは、「2017年の第一四半期中」に発売となることと言えそうです。
ただし、アルファロメオと聞くと、つい「現物を見てから初めて信じます」という気持ちになってしまうものでもあります。
というのも、セダン「ジュリア」もこのステルヴィオも、これまで幾度となく発売が延期されてきたからです。
とは言え、ジュリアの方はついにデビューを果たしていますし、現在ある情報も、そこまで大幅に変わることはないはずです。SUVがどの市場でもますます売れる世の中なので、フィアット・クライスラーグループ(FCA)のCEO、マルキオンネ氏とて、少しでも早く発売したいところでしょう。
FCAはまだステルヴィオのスペックや価格も公表はしていません。
それでも、だいたいの予測はつけられます。
ライバルをアウディ「Q5」やBMW「X3」とする車種であり、この両車ともだいたい400万円(北米価格)からという値段になっているため、これと同等に設定されると考えられます。
エンジンについては、ジュリアのものがキャリーオーバーされ、そこにいくつかのリファインが加えられることになるでしょう。
ベースモデルのジュリアは、2.0リットルターボ(最高出力280PS、最大トルク415N・m)エンジンを搭載しています。
また、上級モデルとして、パフォーマンススペックの2.9リットルツインターボ(505PS)がありますが、こちらこそステルヴィオにも採用してもらいたいパワートレーンです。
ミッションにマニュアルはないということで、8速オートマティックに落ち着くことになるようです。
間もなく開幕するLAショーで全貌が分かる、イタリアの老舗ブランド初のSUV。
セダンのジュリアもまだ正式には日本には上陸していないので、ステルヴィオの日本発売はさらに少し待たなくてはならないかも知れません。
が、実に4年も待たされた登場です。
ここまで来たら、あともう1年待つとしても、それはきっと短い時間に感じられることでしょう。