新車の納期はメーカー事情によりけり
契約が済んでしまえばあとは納車を待つだけ!ではありますが、これが新車の場合は納期が車種によってかなり違いが出てきます。
それも「人気車種だから時間がかかる」や、「不人気車だから在庫もあるだろうし、すぐだろう」などとはならないのです。
一言で言えば需要と供給の問題で、ユーザーが発注するだけの数をメーカーが常時生産していれば、それほど時間はかからないもの。
その逆に、メーカーがそれほど作っていない車にユーザーの注文が殺到した場合、一般的な車でも数か月、特殊な車ですと1年や2年先の納車、またはそれ以上の場合もあります。
なぜそのようなことになるかと言いますと、メーカーは需要予測を元に工場での生産計画を立てていることがまずひとつ。
そして、その工場で生産している車に注文が殺到するからといって、工場の敷地や機械設備の数など物理的問題、あるいはその先の需要予測を考えると、安易に増産もできないからです。
そのため、恐らく商談の段階でこう言われるでしょう。
「今発注すれば○○頃の納車になりますが、よろしいでしょうか?」
あるいは、販売店に在庫がある場合はこうも言われるかもしれません。
「希望のオプションが全部ついてはいませんが、こちらなら直ぐに納車できます。」
運が良ければ希望の車がすぐ手に入ることもありますし、生産待ちで数か月から1年以上待つこともある、それが新車というものです。
新古車(登録済み未使用車)の場合は、少し状況が異なる
販売店の在庫には、売れると見込んで発注をかけた車もありますが、その多くはメーカーからの販売ノルマを達成するために発注された車と言われています。
たくさん売る販売店ほど仕入額は安くなりますので、ノルマを達成していないとメーカーからの仕入れ額に影響します。
また、メーカーと販売店の力関係や発言力にも影響しますので、中には大量に在庫を抱える販売店もあるかもしれません。
ただ、仕入れただけでは「販売ノルマ達成」とはいえず、登録してナンバーをつけなければ販売扱いにならないので、販売店は自社名義で登録を行います。
これが「登録済み未使用車」、通称「新古車」です。
このような事情で登録されている新古車は、単に在庫というだけではなく税金を取られますので、販売店としては早く手放したい存在です。
また、最初のオーナーが販売店なので、実質的に新車購入でもワンオーナー車ではなくなり、後に中古車買取価格にも影響が出ます。
そのため、新車でありながら新車より安く販売されることもあるのが狙い目で、納車も名義変更とメーカー保証の条件が満たされる状態にあるかの確認だけですので、納車はかなり早めです。
点検があるため販売店またはディーラーのスケジュールにもよりますが、早ければ数日で納車されるでしょう。
ただし、販売店がその裁量で「この仕様なら売れるだろう」と発注しているため、不要なオプションがついていたり、欲しいメーカーオプションがついていなかったりと、詳細な仕様にこだわるユーザーはあまり手を出しません。
中古車は最速その場渡し?
中古車の納期というのがまたマチマチで、「最速でその日のうちに」から「数日から1ヶ月程度」です。
その条件を以下に紹介しましょう。
最速その日のうちに納車の条件
・必要書類と実印が揃っている(必要書類が何か確認したい方はこちらをクリック)
・メーカー保証期間を過ぎた車(保証が有効か確認する必要も無い)
・整備点検不要で現状渡し可能
・車検があるのでそのまま乗って帰れる
・ナンバーの管轄が同じ地域間での売買のためナンバー変更必要無し
・駐車場が確保されており、車庫証明は後日でOKな軽自動車
これならその日のうちに納車可能です。
個人売買などでそのような経験をした人は実際にいるでしょう。
中古車の納期が延びる理由
・そもそも旧所有者がまだ乗っているのですぐ手放せない
・名義変更に必要な書類の準備(譲渡証明や印鑑証明、委任状、車庫証明など)
・メーカー保証が残っている場合、保証が有効な状態か確認
・車検その他整備点検 ・旧所有者とナンバーが異なる地域のため名義変更と同時にナンバー変更
・軽自動車以外は車庫証明の発行に数日かかる
特に普通車の場合は名義変更に車庫証明が必須なので、ここで確実に警察への申請から数日(大抵は2~3日程度)必要なため、即日納車はありえません。
また、「現状渡し」と言っても、それまで旧所有者がずっと乗っていた場合を除けば、元々不具合のある車仕入れている場合もあったり、長時間店頭に置いたままなどの理由から、何らかの整備点検を要する場合が多いので、実際乗りだすのに時間とお金がかかると考えた方がいいかもしれないですね。
中古車の個人売買の場合
個人売買仲介サービスの場合は、入金されて契約成立さえしてしまえば、車種によっては比較的納車は早まりますし、売り手(元の所有者)が乗り続けていることが多いので、すぐに走れる状態である可能性は高いです。
ただ、売り手も気付かないような軽微な不具合などがある可能性も否定はできないので、点検整備などの可能なAncarで個人売買をすることをお勧めします。
納期に関しては売り手に確認しながら取引を進めるのがベストですね。