ミニの後継!?日本にもファンがいたローバー メトロ(ローバー100)

大いなる期待をこめて送り出された、初代メトロ

イギリスの自動車メーカーは第2次世界大戦中軍需でフル稼働しましたが、戦争が終わると軍需は当然激減し、1960年代以降「英国病」とも言われた慢性的不況下で次々合併。 1970年代には「ブリティッシュ・レイランド」(以下、BL)の名で複数の小規模メーカーが寄り集まっている状態でしたが、経営危機を脱するため起死回生の小型大衆車が計画されます。 それが「ミニ」の後継を狙ったメトロで、1980年の発売当初はオースチン、次いでMG、バンデン・プラと、当時まだ残っていたBLの各ブランドから発売されました。 ただし、既にBLには全てを新設計する余力は残されておらず、エンジンなどはミニから、ハイドラガス・サスペンションは1クラス上のオースチン アレグロから応用されています。 初代メトロは安価で広い車内、ハイドラガス・サスによる乗り心地が好評でイギリス国内ではヒット作したものの輸出実績は芳しくなく、BLの救世主とまではいきませんでした。 今見るとフロントは昔のダイハツ ミラ風、リアはスズキ アルト風のデザインで、日本の軽自動車にあたるような車だったことがわかります。

エンジンを更新したものの、基本設計はそのままだった2代目メトロ

1990年にメトロは2代目となりますが、伝統の「オースチン」ブランドが廃止されローバー メトロとして販売されます。 モデルチェンジとはいえ実質的にはビッグマイナーチェンジで、バンパーやヘッドライトなどデザインは部分的な更新に留まったものの、新型エンジンやサスペンション改良など商品性や品質向上に努めました。 経営資源の限られた状態で開発され、マイナーチェンジで段階的に品質向上していった初代マツダ デミオと似た経緯ですが、デザインはむしろこの頃ローバーと提携していたホンダの影響を受けたのか、EFシビック(グランドシビック)と少し似ています。 ただ、基本的に1970年代の設計であるメトロは1990年代のライバルに対して魅力不足で、日本にもミニの上級モデル「ローバー100」シリーズとして輸入され、コアな輸入小型車ファンを喜ばせたものの、ミニほど人気にはなりませんでした。

もはやどうしようもなく古かった3代目メトロ(ローバー100)

1994年、良好な関係を保っていたホンダ傘下になると思われていたローバーが、突如BMWに買収されるという激震が走ります。 その不安定な状況下で3代目にフルモデルチェンジしたメトロは、輸出名のローバー100へ改名、1.1リッターガソリンエンジンの111と同1.4リッターの114に加え、1.5リッターディーゼルの115も販売されました。 ただし、プジョー製のディーゼルを除けば2代目メトロと同じエンジン、ボディも細かいデザイン以外は初代メトロそのままでは、もはやどうしようもなく古すぎたのです。 エアバッグなど安全装備を追加したものの、ヨーロッパの安全性テストで権威を持つユーロNCAPでは1998年に最低評価。 あらゆるスペックが同クラスの基準以下で販売台数も悲惨なことになり、ついにその年をもってローバー100(メトロ)は廃止、後継車も作られませんでした。 日本では2代目に続き輸入されたローバー114に一部熱心なファンがおり、1990年代には比較的見かける車でしたが、2017年現在でも見かける旧ミニとは異なり、今では全く見かけません。

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