VWとポルシェの高い親和性!ビートルのエンジンを積んだポルシェ?

ポルシェ博士の会社とフォルクスワーゲン

第二次世界大戦を挟み、20世紀前半のドイツから世界の自動車に大きな影響を与え続けたフェルディナンド・ポルシェ博士。 その最大の功績は後に「ビートル」の愛称で親しまれるフォルクスワーゲン(以下、VW)タイプ1を1930年代に開発したことにあります。 しかし、会社としてのポルシェ自体はビートルの完成より早く1930年代初頭に設立されており、現在でも正式社名は日本語で「F・ポルシェ名誉工学博士株式会社」です。 その後ナチスドイツ時代の1937年に旧VWが設立、戦後1945年に現在のVWへと姿を変え、ポルシェも1948年に356を開発してから自動車メーカーとなります。 そのスタートとなった車通り、ビートルでスタートしたVWは大衆車メーカーへ、356で自動車メーカーとしてのスタートを切ったポルシェはスポーツカーメーカーとして発展しました。 2000年代後半から2010年代前半にかけては、経営の主導権を巡って一度はポルシェがVWを傘下に置きますが、ゴタゴタの間にポルシェの経営が悪化、逆にポルシェがVWグループに組み込まれる形で今に至っています。

初期のポルシェはビートル由来

今となっては笑い話に近いですが、「空冷フラット6(水平対向6気筒エンジン)をリアに搭載した後輪駆動こそポルシェ」という時代がありました。 要するに911以外はポルシェにあらずというトンデモな話ですが、ポルシェ車の歴史をたどれば無茶苦茶な話で、そもそもポルシェブランドとしての第1号356こそは、ビートルのエンジンをベースにチューンナップした空冷4気筒エンジンを搭載していました。 エンジン以外にもビートルとの共通点が多かった356は、要するに「やたらと頑丈でこっ速いスポーツ版ビートル」以外の何者でも無かったのです。 2名乗車でミッドシップレイアウトだった試作車から、量産車で4名乗車を実現するためリアエンジンになったことでその傾向はさらに強くなっています。 2シータースポーツ、550はミッドシップでしたがエンジンがビートル由来なのは相変わらずで、911がデビューするまでポルシェの市販車はビートルのフラット4をチューンナップして積んでいたと言えるでしょう。

引き続きビートルのエンジンを搭載したポルシェ912

1965年に生産を終了したポルシェ356ですが、ビートルのエンジンを使ったポルシェの歴史はそこで終わりません。 1964年にデビューして現在までモデルチェンジを繰り返しつつ販売されているスーパースポーツ、ポルシェ911は当時すでに「高価すぎるスポーツカー」でした。 356のようにビートルベースのエンジンを積んだ比較的安価なスポーツカーには後継車が無かったため、356生産終了と同時にそのエンジンを911に搭載した912がデビューしたのです。 空冷フラット6の代わりに356の空冷フラット4、つまりビートル由来のエンジンを搭載した912は「重量バランス面ではむしろ911より良好」とすら言われましたが、同じボディで廉価版があると911のブランドに影響があると思われたのかもしれません。 そこで1969年から生産開始したのが、新型の914です。

ポルシェ914が「ワーゲンポルシェ」と呼ばれた真の理由

新型の2シーターミッドシップスポーツ、914にはビートルのエンジンそのものを搭載した「914」と、911用のエンジンを搭載した「914/6」の2種類がありました。 かつて、ビートルのエンジンを搭載しているからという理由で「ワーゲンポルシェ」と呼ばれていると思われていましたが、914/6の存在を見てもわかる通り、ビートルのエンジンを搭載しているとは限りません。 それではなぜ「ワーゲンポルシェ」と呼ばれたかと言えば、ポルシェ914自体が主要市場である北米でVW車とポルシェ車で同じボディを使って販売する、両社の合弁プロジェクトとして作られたからです。 結果的にVW内部の事情もあってカルマンギア後継としてのVW版914は実現しませんでしたが、914自体は空前の大ヒットとなりました。 北米でエントリースポーツカーとしても確固たる足場を築いたポルシェは、914の生産終了後に後継車924をデビューさせる前の一時期、911に再びビートルのエンジンを搭載した912Eをわずかな期間販売しています。

ポルシェエンジンを積んだVW車チューンも多数!

このように、VWエンジンを搭載したポルシェ車は多数あり、現在もカイエンやマカンなどSUVを中心にVWやアウディでその兄弟車を販売している場合、ポルシェの技術も多数使われていると思ってよいでしょう。 そうした例とは別に、VW車にポルシェエンジン搭載をうたった純正高性能バージョンは特にありませんが、チューニングの手法としてビートルやカルマンギアにポルシェエンジン、またはポルシェチューンのビートル由来エンジンはよく搭載されます。 ユニークなのが、日本では「ワーゲンバス」などの愛称で親しまれるタイプ2マイクロバスや、その後継車(日本ではT4が「ヴァナゴン」名で一時輸入されていました)にポルシェエンジンを搭載してしまう例です。 中でもポルシェ911(997型)の3.6リッターツインターボエンジンを搭載したキャンピングカー仕様のVW T5などは、「VW・ポルシェつながり」を活かした、シャレの効いたチューニングカーと言えます。 ドイツだとキャンプに出かけるのもアウトバーンを200km/hオーバーで出かけるのかは知りませんが…。

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