【イギリスの大衆車】ミニじゃない!ADO16シリーズ

ADO15「ミニ」に続くADO16シリーズ

1956年のスエズ動乱(第二次中東戦争)の結果、原油価格の高騰でエコカーで無ければ立ちゆかなくなった英国自動車界と、そこに颯爽と誕生したコンパクトで低燃費の名車「ミニ」。 何となく後の1970年代に登場した初代ホンダ シビックなど日本車勢を思わせるエピソードですが、軽量コンパクトでスペース効率に優れたFF(フロントエンジン・前輪駆動)車となると、後のシビックを10年以上先取りした先進的存在だったことがわかります。 そして、そのヒット作で経営を盛り返せば、景気も上向けばユーザーはもう少しランクが高い車を欲しがる、ならば少し大きい車を…となるのも道理です。 日本では初代シビックの後は2代目シビックで少し大型化、さらにアコードなど大きな車を追加して車種ラインナップを豊富にしましたが、イギリスではちょっと事情は違いました。 ミニの生産と販売はそのまま続行、それより大きな車種を作ったのです。 それがADO16シリーズで、ミニのADO15シリーズに続くもの。 850~1,000ccクラスだったADO15シリーズに対し、ADO16シリーズは1,000~1,300ccクラスの車として作られ、1962年から順次発売されました。 今の日本で言うと、ADO15シリーズは軽自動車…までの税制上の恩恵は無かったので、ダイハツ ブーン / トヨタ パッソや三菱 ミラージュクラス、ADO16シリーズはトヨタ ヴィッツや日産 マーチクラスでしょうか。

ブランドひしめく大所帯、BMC

ところで先程から「ADO15とは何ぞや?ミニはミニじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。 これは製造元のBMC(ブリティッシュ・モーター・カンパニー)が、あまりの不景気で単独ではやっていけなくなった自動車の寄り合い所帯だったためで、戦前に合従連衡したルーツ・グループ(ヒルマン、ハンバー、サンビーム、タルボなど)を抜くイギリス第1位メーカーです。 BMCではオースチン、モーリス、MG、ウーズレー、ライレー、バンデン・プラ、オースチン・ヒーレーと多数のブランドを抱えており、ADO15シリーズも最初から「ミニ」だったのはモーリス ミニ・マイナーくらいでブランド違い派生車種が数多くありました。 ADO16でも同様で、以下の6車種が存在します。 ◆モーリス 1100 ◆MG 1100 ◆オースチン 1100 ◆バンデン・プラ プリンセス1100 ◆ウーズレー 1100 ◆ライレー ケストレル1100 まるでスバルやダイハツでも売っているトヨタ車のようですが、せいぜいエンブレムやデザインの細かいところをいじっただけで済ます日本車とは異なり、BMCではブランドに合わせてデザインや内装、搭載エンジンなどで性格を分けていました。 せっかくコストを下げるためのシリーズ展開であまり手をかけすぎるとコスト削減の意味が無いので心配になりますが、後に日本でも1990年前後のマツダがそれで大失敗しています。 日本で成功したのは2代目トヨタ パブリカのOEM車に独自エンジンを載せたダイハツ コンソルテくらいです。

名設計者アレック・イシゴニスの手腕で車そのものは名車尽くしに

とはいえ、ミニなどADO15シリーズを手がけた名設計者、サー・アレック・イシゴニスが引き続き腕を振るっただけあって、ADO16シリーズも手堅くまとまった名車でした。 というより、可能な限り4隅に配されたタイヤとミニ同様エンジンとミッションを2階建てにしたコンパクトなパワーユニットで車内空間を最大限に稼ぐという手法はミニと同じ。 これに丸目2灯ヘッドライトがつくと、「大きなミニ」そのものでした。 そのため、車に詳しくない人がADO16シリーズの車を見ると、ミニだと勘違いするでしょう。 デザインはイシゴニス自らがデザインしたADo15シリーズと異なりピニンファリーナに委ねられましたが、やはり「豪華にデザインされたミニ」にしか見えず、イシゴニスが作った車だと見る者が見ればわかってしまいます。 ただ、サスペンションはミニで採用されたラバーコーンスプリングに対し、ラバースプリングに液体を充填した「ハイドロラスティック・サスペンション」や、前輪に最初からディスクブレーキを採用していた点など、上級車としてミニより高級なメカニズムではありました。

オースチン1300GTやバンデン・プラ プリンセスが今でも人気

当初4ドアセダンでスタート、後に3ドアワゴンや2ドアセダンが追加。 モーリス マイナーやミニと違い、商用モデル、ピックアップトラックなどは無く、ステーションワゴンは3ドアワゴンがオースチン 1100カントリーマンやモーリス 1300トラベラーとして発売されていました。 エンジンは1,100ccからのスタートでしたが、後に1,300ccが追加。 しかし、元からブランドが多すぎたとも言えるBMCはさらにブランドの吸収を続け、1968年にブリティッシュ・レイランド。モーター・コーポレーション(BLMC)が成立した時には、10以上のブランドが並立してしまい、さすがに整理せざるをえなくなります。 1970年代になるとADO16シリーズはオースチンとウーズレー、バンデン・プラが残るのみとなりました。 最後まで作られていたのは1974年に生産を終えたバンデン・プラ プリンセス1300で、これとツインキャブエンジンを搭載、レザートップもスポーティだったオースチン 1300GTが日本では比較的人気車種です。 内装が豪華でベビー・ロールスと呼ばれたプリンセスもさることながら、横長の大きなグリルを持つオースチン1300GTも、今乗っていれば「一見ミニっぽいけど、実はそうじゃない」と、ちょっと自慢できそうな気がします。

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