世界的に人気のロードスターは、2000年に「2人乗り小型オープンカー」生産累計世界一でギネスブックにも登録されています。
ロードスターは2015年から2020年にイタリアのアバルトと製造委託します。
アバルトはどんな歴史があるのか、124スパイダーのスペックはどのような内容なのか知りたい人もいると思います。
今回はアバルトの歴史、ロードスターとアバルト124スパイダーのデザインやエンジンの違いなどご紹介いたします。
アバルトの歴史
アバルトの本社は、1949年3月31日イタリアのボローニャに設立します。
フィアット社の車を中心に改造して、自動車部品の販売をしてきました。
アバルトは1971年にフィアットに回収されてその後は、フェラーリ・ランチア・アロファロメオの競技車両を開発します。
そして、ヨーロッパ選手権とイタリア国内選手権に参加するラリーを手掛けます。
そしてフィアット・アウトビアンキ・ランチア・アロファロメオ・マセラティなど、数々のメーカーのエンジン開発に力を入れてきました。
アバルトとマツダの提携合意
マツダはフィアットと2013年に提携合意します。
それはOEM供給としてアバルトがマツダに製造委託をするということ。
ロードスター4代目ND系をベースに「アバルト124スパイダー」の名称で製造販売します。
イタリアのフィアットと日本のマツダが提携合意することはとても珍しいことです。
アバルトにおいては124スパイダーの製造販売ができること、ロードスターは販売数増加の期待が得られることで相互利益が得られます。
アバルト124スパイダーとマツダ・ロードスターの違い
アルバルト124スパイダーとマツダ ロードスターの4代目ND系をベースにしています。
もとになる部分はロードスターのND系を取り入れますが、エンジンはアバルト製です。
アバルトは競技用エンジンを得意としていることもあり、力のあるエンジン開発に優れてています。
そのためアバルト124スパイダーは、エンジンをロードスターND系に搭載します。
アバルト124スパイダーが魅力ある車としてロードスターとの差別化を図りました。
それでは、124スパイダーとロードスターの違いを見てみましょう。
アバルト124スパイダーとロードスターの比較表
124スパイダー | ロードスター4代目ND系 | |
販売期間 | 2016年から2020年 | 2015年から |
駆動方式 | FR | FR |
変速機 | 6速MT.AT | P5-VP〔RS〕型 6速MT |
最大トルク | 25.5kg-m/2500rpm | 15.3kg-m/4800rpm |
排気量 | 1,368㏄ | 1,496㏄ |
エンジン | 直列4気筒16バルブICターボ マルチポイント式電子制御 |
1,496cc直列4気筒
直噴DOHC チェーン駆動 |
ホイルベース | 2,310mm | 2,310mm |
全長 | 4,045mm | 3,915mm |
全幅 | 1,740mm | 1735mm |
全高 | 1,233mm | 1,235mm |
車両重量 | MT:1,133kg
AT:1,150kg |
990kgから1,060kg |
アバルト124スパイダーのこだわりのエンジンは、イタリアから輸入をしてマツダ本社工場で取り付けています。
124スパイダーに搭載のエンジンは、ターボエンジンで踏み込みの加速や運転感覚も、ロードスターとは違うものとなっています。
124スパイダーのエンジンは加給式で170馬力のために力強さを感じられます。
そして見た目は、124スパイダーの全長がロードスターよりも130mm長く迫力がある外観に仕上がっています。
ロードスターのエンジンは、1.5LDOHCの自然吸気エンジンです。
アバルトと比べると動力性能は低いのですが車両重量が990kgと軽量のために、4速ギアーシフトからの加速は滑らかでロードスターらしい安定感と乗り心地の良さを得られます。
見た目は、ロードスターよりも124スパイダーが全体的に大きいイメージです。
アバルト124スパイダーのインテリア
カーナビゲーションシステムやインフォメーションシステムズはマツダコネクトを採用しています。
始動時に映るロゴはもちろんサソリのアバルトロゴです。
スピードメーターは270㎞/hまで表示されています。(ロードスターは200㎞/h)
シートはセンタの一部分に赤のラインが施されて、アームレストの中央にはサソリのマークがあるのが印象的です。
アバルト124スパイダーとロードスターの乗り心地
アバルト124スパイダーの乗り心地
アバルト124スパイダーの足回りは、グリップの性能を高めたものになっているので、公道での走行は路面の凹凸を拾い振動として伝わってきます。
それはアバルトが走行に対してのこだわりがあるため。イタリアならではのフィーリングライフが感じられます。
ロードスターは安定感
ロードスターは、軽量で低重心そして後輪駆動の特徴をいかせます。
コーナリングの安定した走行は、124スパイダーと違った感覚を得ることができます。
アバルト124スパイダーは2015年から2020年の6年間の製造でした。
現在はスポーツタイプのオープンカーは需要が少ないですが、アバルト124スパイダーの数は限りがあるため希少価値が上がるのではないでしょうか。
中古販売価格にも注目したいものです。
まとめ
今回はアバルトの歴史と、アバルト124スパイダーとロードスターの違いについて紹介しました。
マツダ ロードスターがOEM供給をして、124スパイダーと製造販売をしたこと、エンジンはイタリアから輸入してアバルトのエンジンを搭載したことは、相互利益のためとはいえ、素晴らしいことではないでしょうか。
アバルト124スパイダーは、6年間のみ製造していたため在庫数が少ないので中古価格にも注目したいものです。
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