道を歩いていると様々な形をした車とすれ違います。長く愛されてきた伝統的なタイプの車や、現代の多種多様なニーズに答えるために形を変えたものもあります。今回は、様々な車のタイプについて紹介していきます。車選びの参考にしてみましょう。
車のタイプはどのくらいあるの?
車のタイプは、外観の形状や車室の構造、用途によって種類分けされたボディタイプによって分類されることが多いです。このボディタイプでは一般的に、セダン、クーペ、オープンカー、ステーションワゴン、ワンボックス、ミニバン、SUV、ハッチバックの8種に分類されます。
これら車のタイプはデザインをはじめ車室の構造などにおいて異なる点がいくつかあります。車の購入時には、車を運転する主な目的を定めることが大切です。
車タイプの選び方4つ
先述の通り、車のタイプはボディタイプによって大きく8種に分類されます。またその8種のなかにも多くのタイプが存在するので車の種類というのはとても多く、初めて車を購入する人にとってはどのタイプから見ていけばよいのかわからなくなる時があるでしょう。
ここからは判断の参考になるような、車タイプの選び方を4つ見ていきます。
車タイプの選び方1:用途から選ぶ
車タイプを選ぶ基準として、一つ目に用途があります。例えば、日常の買い物や通勤を運転の主目的とした場合と、旅行やアウトドアの運転を主目的とする場合は、車に求める機能は大きく変わってきます。
前者だと、小回りの利くハッチバックなどがオススメですし、後者だと悪路に強いSUVなどがオススメです。車を購入するときには、その車をどういった目的で走らせるか考えておくと選びやすいでしょう。
通勤・通学用
通勤や通学を主目的とした場合、大きな荷物を積んだり大人数を乗せたりすることがないならば、ボディタイプ選びに制限はないでしょう。しかし、通勤・通学によって車を使用する頻度が多くなり、走行距離が長くなる場合は燃費の良い車がオススメです。
また、都市部に住んでいて、曲がり角や対向車の多い場所を多く走る場合は小回りの利くコンパクトな車が使いやすいでしょう。オススメは、セダンやコンパクトカー、SUV、ミニバンなどです。
子育て用
子育てに便利であるということは、車のタイプを選ぶうえで重要な判断材料の一つです。例えば幼児のいるご家庭では、ベビーカーを車に乗せる場面が多数あります。
そんなときに手がふさがっていてもドアの開放ができる自動スライドドアの車は便利ですし、ある程度の空間的ゆとりが車内にあるとベビーカーを含め、必要なものをのせられます。
また子供が歩ける年齢になった時のために、一人で乗り降りしやすいフロアの低い車も良いでしょう。
レジャー用
レジャーを楽しみたい場合は、車にはレジャー用品をはじめ多くの荷物を運んでもらう必要があります。また、大きな荷物を積むことができると、レジャーの楽しみ方の幅が広がります。
レジャーの行き先やその途中の道の状態にもよりますが、ミニバンやSUV、ワゴンなどがオススメのタイプです。
どんな荷物を乗せることが多いか
先述の通り、レジャーやキャンプを主目的とする場合は、荷物を載せるスペースが十分にある車が良いでしょう。また、ベビーカーや車いすを使用する頻度が多い場合は、ベビーカーをたたまずに載せることのできる車高の高いタイプの車がオススメです。
自分が主に荷物を載せる場面を想像してみてください。
車タイプの選び方2:走行距離で選ぶ
車タイプ二つ目の選び方は、走行距離を基準とした方法です。日常から通勤・通学等で車の使用頻度が多い場合は、走行距離も長くなることでしょう。そんな方には、燃費の良い車がオススメです。
車を購入した後には維持費が必要になってきます。ガソリン代もその一つです。普段から長い距離を走る方には少しでもそのガソリン代を抑えられるよう、低燃費の車を買うことをオススメします。
車タイプの選び方3:見た目で選ぶ
車は好きなデザインであることも大切です。通勤・通学で使う場合、自分の気に入った車に乗ることで毎日が楽しくなるかもしれません。
車を長距離走らせることが多い場合は、車内のデザインが優れた車であれば、運転がより楽しくなるでしょう。
車のデザインは多種多様なため、カタログやCMで自分の好きなデザインをチェックしておくのも良いでしょう。
車タイプの選び方4:マルチに使用したいとき
車をマルチに使用したい場合は、それぞれの利用に必要な要素を洗い出し優先順位を付けることをオススメします。
例えば家族での旅行やキャンプを楽しみたい一方、日常では通勤を主目的として使いたい場合、必要な要素として「大人数を乗せられるスペース」「大型の荷物を載せるスペース」「燃費」などが挙げられます。
そこから優先順位をつけ「燃費」を最優先したいなら、まずは燃費の良い車から条件を絞ると良いでしょう。
車の15タイプ別の特徴
これまで紹介した車の選び方を見てきて、自分の中でもある程度の選ぶ基準が出来上がった方もいるでしょう。しかし、それだけでは満足に車を選べないかもしれません。実際にどのような車のタイプが存在するのか知ってから、比較検討することをオススメします。
ここからは、実際にどのようなタイプの車が存在し、代表的な車種には何があるのかチェックしていきます。
車タイプ1:電気自動車
電気自動車とは、動力にモーターを使用しており、バッテリーに充電された電気でモーターを動かし駆動させる車のことです。長所としては、騒音が極めて小さい点やコストパフォーマンスが良い点、補助金・減税が適用されることがある点が挙げられます。
代表的車種には、「日産 リーフ」「BMW i3」などがあります。
車タイプ2:クーペ
クーペはもともと「2人乗りの2ドア車」を意味していましたが、近年では4人乗りや4ドアタイプのものも出てきており、その定義は広くなっています。
スポーツカーとして採用されることも多く、実用性よりも走る楽しさを主目的に置いたタイプの車で、高い走行機能を持っています。スタイリッシュなデザインも特徴の一つです。
代表的車種には、「マツダ ロードスター」「トヨタ 86」などがあります。
車タイプ3:軽自動車
軽自動車には、総排気量660cc以下、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下という規格が定められています。軽自動車の魅力はその維持費の安さです。
自動車税、任意保険、重量税、高速道路の通行料など様々なものが安く設定されています。エンジンの排気量が小さいことによる低燃費もうれしい特徴です。
代表的な車種は、「ダイハツ タント」「ホンダ N-BOX」「スズキ ハスラー」「日産 デイズ」などがあります。
車タイプ4:SUV
SUVとは、Sport Utility Vehicleの略で、悪路(オフロード)での走行を主目的とした車です。車高が高いことによって車体と路面との間隔が広くなっており、悪路でも車体にヒットしにくくなっています。
街乗りにも、アウトドアにも対応できる万能なタイプです。
代表的な車には、「ホンダ ヴェゼル」「日産 エクストレイル」「トヨタ ハリアー」などがあります。
車タイプ5:セダン
セダンはベーシックなボディタイプで、構造的にはボンネットと4枚ドアがある車体にトランクがあるというものです。静粛性や安全性が高い評価を受けている一方、車内空間の狭さを感じてしまう人もいます。
また、セダンには様々な特徴を持つ車がそろっており、選択肢が多いタイプであるというのも特徴の一つです。
代表的な車には、「トヨタ マークX」「日産 スカイライン」「トヨタ クラウン」「BMW 3シリーズ」などがあります。
車タイプ6:コンパクトカー
コンパクトカーはその名の通り、コンパクトサイズの車体が特徴のタイプです。狭い道や曲がり角の多い道、交通量が多く対向車の多い道でもラクに運転することができます。
また、燃費の良い走りや比較的手ごろな価格といった好条件がそろっています。
代表的な車には、「トヨタ アクア」「日産 ノート」「マツダ MAZDA2」「ホンダ フィット」などがあります。
車タイプ7:オープンカー
オープンカーはその名の通り、屋根の開閉を可能にしたタイプの車です。オープンカーには屋根のある車をベースに開発された車と、オープン専用設計の車体で開発された2種類があります。
前者を「カブリオレ」や「コンバーチブル」、後者を「ロードスター」や「スパイダー」と呼ぶことが多いです。
代表的な車には、「トヨタ MR-S」「スズキ カプチーノ」「ホンダ S660」などがあります。
車タイプ8:ハイブリッド
ハイブリッドは、電気とガソリンのように、複数の動力源を持つタイプです。走行状況に応じて動力源を切り替えることができるため、燃費性能に優れたものが多くなっています。
また電気自動車と同様、地球にやさしいタイプであることから補助金や減税の対象となることもあります。
代表的な車には、「トヨタ プリウス」「レクサス IS」「ホンダ フィットハイブリッド」などがあります。
ワゴン系
ワゴンは、最大乗員数を増やすことによって大人数での移動を可能にしたタイプです。元々バンは積荷スペースをすべて車体で覆ったもので、ワゴンはそのバンの荷室部分をシートにし、最大乗員数を増やしたものを言います。
車タイプ9:ワゴン
ワゴンとは、セダンに大きなトランクが備え付けられたような車体をもつタイプの車です。快適な走りと大きな積載量を両立させていることが特徴です。
1つの車種をセダンとワゴンの両方で販売しているメーカーもありますが、中にはワゴンの良さを追求したワゴン専用モデルが販売されている場合もあります。
代表的な車には、「トヨタ カローラフィールダー」「ホンダ ストリーム」などがあります。
車タイプ10:ステーションワゴン
ステーションワゴンとは、前部がボンネット、後部が乗車スペースとなっていて、車室と荷室が一体となっているものを指します。高さや長さはセダンと同じくらいなのですが、後部座席をたためば大きな荷物を載せることができる汎用性に優れています。
代表的な車には、「スバル レヴォーグ」「スバル レガシィツーリングワゴン」などがあります。
バン系
マイカーとして所有されている車は、乗員を快適に運ぶことを主目的としたタイプが多く選ばれています。それに対して、乗員よりも荷物を運ぶことを主目的としたタイプの車を、バンと呼びます。バンはトラックとは違い、積荷スペースまですべて車体で覆っているのも特徴の一つです。
それではバン系をもっと詳しく見ていきましょう。
車タイプ11:ミニバン
ミニバンと言われる車の、車体の大きさやエンジンの大きさといった基準はなく、広い定義を言葉だと言えるでしょう。そのため、比較的大きな車でもミニバンと呼ばれることがあります。
車内には3列のシートを載せることができ、乗員人数を多くできるというのがミニバンの特徴の一つです。代表的な車には、「日産 セレナ」「トヨタ ヴォクシー」「ホンダ ステップワゴン」などがあります。
車タイプ12:ライトバン
ワゴンと形状が似ていて勘違いされやすいライトバンですが、主目的が大きく異なることからその構造も大きく異なります。ライトバンはあくまで貨物の運搬を主目的としているため、荷室のつくりは簡素で頑丈です。ファミリーカーとしては向いていないでしょう。
代表的な車には、「日産 NV200バネット」「トヨタ プロボックス」などがあります。
車タイプ13:ワンボックス
ワンボックスはその名の通り、一つの空間で車体が完結して、床下にエンジンがあることが特徴です。その広い空間は、大人数での移動や荷物の運搬を有利としていて、個人で乗るよりも商用で利用されることの多いタイプです。
代表的な車には、「日産 NV350 キャラバン」「トヨタ ハイエース バン」などがあります。
車タイプ14:パネルバン
パネルバンとはその名の通り、バンの車体がパネルでできている箱型の荷室を持つタイプの車です。パネルの素材には、アルミやアルミをベニヤ合板等で補強したものなどがあります。また、パネルバンは冷凍車や保冷車などにも利用されており、パネルによって様々なことができる車です。
代表的な車には、「三菱ふそう ファイター」「いすゞ エルフ」「UDトラックス コンドル」などがあります。
車タイプ15:トラック
貨物を運搬する車を一般的にトラックと呼びます。トラックには用途によって、様々な形状や装備があります。
荷台が平らで荷下ろしのしやすい平車や箱型の架装で風雨から荷物を守る箱車、重い荷物を荷台に積み下ろしできるクレーンなど、トラックの種類は様々です。
代表的な車には、「三菱ふそう スーパーグレート」「UDトラックスD クオン」などがあります。
人気の車タイプは?
近年で人気が出ているのは、燃費の良いハイブリッドや電気自動車、そして家族旅行などで活躍できるミニバンです。
また、それほど大きいサイズでもないのに大人数を快適に移動させられるミニバンは、2020年5月時点での売上数で多くのブランドが上位にランクインしています。
車タイプを理解して購入の参考にしよう!
今回は様々なタイプの車を見てきましたが、少しでもお役に立ちましたか。車を選ぶ際には、目的や用途をはっきりとさせて、後悔のない買い物をしましょう。
今回紹介した車のタイプ別特徴を参考に、自分にあったものを選びましょう。