「できるだけ家計に優しく、維持費の安い車を購入したい」と考えている方も多いことでしょう。車を購入するにあたっては、車本体の価格のみならず、維持費についても考慮する必要があります。この記事では、維持費の安い車について特集しているので、ぜひご覧ください。
車の維持費とは
車の免許を取得する際には数十万円ほどお金がかかる場合がほとんどですが、免許を取得してからも何かと維持費が必要になってきます。車の購入時に多額のお金がかかるのはもちろんのこと、車を維持するために毎月、あるいは毎年多くの支出を余儀なくされるでしょう。なるべく家計に優しい維持費の安い車を選びたいところです。ここではまず、車の保有後に必須となる維持費について詳しく見ていきます。
ガゾリン代
車の維持費としてまず挙げられるのが、ガソリン代です。近年では電気で走る電気自動車も登場していますが、依然としてガソリンで走るガソリン車がメジャーであり、走行のために定期的にガソリンを入れなければなりません。走行距離が多ければ多いほど、また燃費が悪ければ悪いほど毎月にかかるガソリン代がかさんでしまいます。維持費の安い車をお探しであれば、燃費のよさを重視する必要があるでしょう。
自動車保険
自動車保険も、車を保有する上で絶対に支払わなければならない維持費のひとつとして挙げられます。原則としては、車を保有している人は2年に1度、業者による車検を受けなければなりません。新車を購入した場合は、最初のみ3年に1度で、それ以降は2年に1度になります。車体が大きくなればなるほど車検の費用も高くなるため、その点において軽自動車は維持費の安い車だと言えるでしょう。
有効期間は種別ごとに決まっています。自家用乗用車の車検の有効期限は、新車登録から初回の検査が3年間で、以降は車齢にかかわらず2年ごとに車検を受ける必要があります。キャンピングカーなどの特種車(8ナンバー)の場合は、初回検査が2年となり、以後も2年ごとの車検が基本となります。
駐車場代
車の維持費として忘れてはならないのが、毎月の駐車場代です。自宅に駐車場スペースがなく、マンションやアパートなどに住んでいる場合は、駐車場を利用するためにお金を支払わなければなりません。大型車の場合は普通の駐車場が利用できない場合もあるため、小型~普通車のほうが維持費の安い車であると言えるでしょう。また、駐車場代はお住まいのエリアによって相場が大きく異なってくることにも注意が必要です。
メンテナンス費用
メンテナンス費用も、車に必須の維持費のひとつに数えられるでしょう。メンテナンス費用は、洗車代やバッテリー・ブレーキパッドといった消耗品の交換にかかる費用、コーティングの維持のために必要となる費用などが挙げられます。メンテナンスの手間や費用がかかりにくい維持費の安い車を選べば、メンテナンスに必要なコストをある程度削減することは可能ですが、支出をゼロにすることは難しいでしょう。
保険料
保険料も、車の維持費のひとつとして挙げられるでしょう。自動車保険は、車を保有している人が絶対に加入しなければならない自賠責保険と、任意で加入する保険との2つに大別することが可能です。任意加入の民間の自動車保険に関しては、補償内容や車種などによって金額が大きく異なります。維持費の安い車を選べば、任意加入の保険料を安く抑えることもできるでしょう。
自賠責保険は「自動車損害賠償責任保険」の略称。法律(自動車損害賠償保障法)によって自動車1台ごとの加入が義務付けられていることから強制保険ともいわれます。これは交通事故の被害者を救済するための保険ですが、補償額に上限があるので、それを超える分については自動車保険(任意保険)で補塡する必要があります。
維持費の安い車の選び方
免許を取得して車を購入するまで何十万・何百万円ものお金がお財布から出ていきますが、それ以降もガソリン代や車検・保険料などさまざまな維持費が毎月・毎年かかってくることを知っておきたいものです。車検や自賠責保険など削減できない費用もありますが、工夫次第で削減できる維持費もあります。できるだけ維持費の安い車を選ぶことで、家計の負担を減らしましょう。
車種別で選ぶ維持費の安い車7選
「維持費の安い車を購入したいけれど、どれを選べばよいのかよくわからない」という方も少なくないでしょう。車の購入を検討する際には、維持費の安さも検討材料のひとつになります。ここからは、車種別に維持費の安い車を7つピックアップしてご紹介していきます。これから車を購入しようと考えている方は、ぜひ以下で取り上げる維持費の安い車をチェックしてみてください。
維持費の安い車1:軽自動車
維持費の安い車としてまず挙げられるのが、軽自動車です。大型自動車と比べると軽自動車はガソリン代を安く抑えることができます。また、点検費用や自動車税も大型自動車と比べると低いため、維持費の安い車だと言えるでしょう。
維持費の安い車2:コンパクトカー
軽自動車ほどではありませんが、コンパクトカーも維持費の安い車のひとつとして挙げられるでしょう。コンパクトカーは排出量が1000~1500ccになるため、軽自動車と比べると自動車税や自動車重量税が高くなってしまいますが、デメリットばかりではありません。軽自動車と比べると、燃費がよく、エンジンパワーも優れており、乗れる人数が多いといったメリットがあります。
維持費の安い車3:ミニバン
維持費の安い車のひとつとしてご紹介したいのが、ミニバンです。ミニバンは軽自動車やコンパクトカーと比べると排出量が多く、車体も大きいので、当然ながら自動車税などの維持費は高くなってしまいます。しかし、選ぶミニバンによっては維持費を安く抑えることも可能です。たとえば、ホンダの「GB7型フリード」など、燃費がよいと言われているミニバンをチョイスすることで、ガソリン代などをカットすることが可能になります。
維持費の安い車4:SUV
SUVも、維持費の安い車のひとつに含まれます。SUVとは、日本語では一般的に「多目的スポーツカー」と訳される車です。軽自動車やコンパクトカーと比べると、SUVは坂道など車が走りにくい場所でもパワフルさを発揮して、なめらかな走りを実現してくれます。ただ、軽自動車などと比べると燃費はよくないため、SUVを選ぶ際にはできるだけ燃費のよいものをチョイスしたほうが無難です。
維持費の安い車5:スポーツカー
維持費の安い車のひとつとしてご紹介したいのが、スポーツカーです。スタイリッシュでクールなイメージのあるスポーツカーに憧れをもっている方も多いのではないでしょうか?「燃費が悪くメンテナンス費用が高い」と思われがちなスポーツカーではありますが、「トヨタ86」のような燃費の良いスポーツカーを選べば、年間の維持費を安くすませることができます。燃費だけでなく見た目のかっこよさにもこだわりたい人にはおすすめの車種です。
維持費の安い車6:国産高級車
国産高級車も、比較的維持費の安い車のひとつとして挙げられるでしょう。国産高級車は車体が大きく排出量も多いため、軽自動車と比べると維持費は高くなります。しかし、燃費が優れているものが多いため、一般に思われているよりも維持費の安い車だと言えます。また、国産高級車は輸入車や外車と比べると、国産なので消耗品や故障した部品の交換をスムーズに行うことができるというメリットもあります。輸入車や外車の場合、部品を海外から輸入しなければならない場合があるため、時間もコストもかかってしまいます。
維持費の安い車7:高級外車
高級外車は維持費の安い車ではないというイメージをお持ちの方も多いことでしょう。確かに、高級外車の中には燃費が悪く、消耗品や部品の交換のために海外に取り寄せを行わねばならないことも少なくないことから、維持費が高くつく場合もあります。ただ、高級外車でも維持費の安い車は少なくありません。高級外車は国産自動車よりも耐久性に優れており、メンテナンス費用がかかりにくい傾向があるという長所も有しています。
車の維持費を少しでも削減する3つのポイント
ここまでは、維持費の安い車の選び方のポイントについてご紹介してきました。車を購入する際に、維持費の安い車を優先的にチョイスするというのも一つの手ですが、維持費の安い車でなくとも、工夫次第でコストをカットすることは可能です。ここからは、車にかかる維持費を削減するコツについてチェックしていきましょう。
維持費を削減するコツ1:保険料を見直す
車にかかる維持費を削減するコツとしてまずご紹介したいのが、保険料を見直すということです。最近では、オンライン上で申し込める自動車保険も増えてきており、窓口で相談・申し込みを行う自動車保険と比べると割安な傾向があります。また、現在加入している保険料の内容をよく確認し、同じ保険内容でより安いものがないかチェックしてみるとよいでしょう。
維持費を削減するコツ2:メンテナンス費用を抑える
メンテナンス費用を抑えるというのも、車の維持費を削減するコツのひとつとして挙げられます。普段からこまめに自分で洗車を行うなどすれば、洗車代を削減することが可能ですし、車を丁寧に走らせることでメンテナンス費用を抑えることも可能です。
維持費を削減するコツ3:軽自動車やハイブリッド車など燃費の良い車を選ぶ
車の維持費を減らしたいのならば、軽自動車やハイブリッド車など、燃費の良い車種を購入することをおすすめします。「スタイリッシュでおしゃれな車がいい」と見た目で選ぶのではなく、燃費のよしあしで車を選ぶことで、ガソリン代を減らすことができるでしょう。
維持費を削減するコツ4:電気自動車
燃費のよさで車を選ぶのならば、電気自動車(EV)を候補に入れてみてはいかがでしょうか?一般的に、ガソリンが必要な自動車と比べると電気自動車は燃費がよく、ガソリン車よりも5分の1ほどコストを削減できると言われています。
それぞれの車の維持費を比較する
以上では維持費の安い車の種類や維持費の削減方法について解説してきました。では、それぞれの車にはどれくらいの維持費がかかるのでしょうか?ここからは、車別に維持費を比較してみましょう。
軽自動車とコンパクトカーの維持費を比較
軽自動車とコンパクトカーの維持費を比較すると、軽自動車のほうが安くなります。一般的に、軽自動車はコンパクトカーと比べると燃費がよく、自動車税や車検の費用はコンパクトカーの2分の1から3分の1ほどにおさえることができるからです。
普通車と軽自動車の維持費を比較
では、普通車と軽自動車の維持費を比較してみるとどうなのでしょうか?年間のガソリン代で言えば、車種や走行距離にもよりますが、普通車は約10万円で軽自動車は約6万円です。維持費という点のみにおいては、軽自動車のほうに軍配が上がります。
外車(輸入車)の維持費と日本車の維持費を比較
外車と日本車とでは、維持費はどのように違ってくるのでしょうか?自動車税などに関しては、外車であっても日本車であっても代わりはありません。ただし、日本車に比べると外車はレギュラーではなくハイオクを使用するため、レギュラーを使用する日本車と比べると10%ほどガソリン代が高くなります。
自分にあった維持費の安い車を選ぼう
今回は維持費の安い車をテーマに、車種別の比較や維持費を削減するコツなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。維持費の安さでいえば軽自動車が一番おすすめですが、それ以外の車種であっても、できるだけ燃費のよいものを選べば、車にかかる維持費を削減することが可能です。自分にあった維持費の安い車を選びましょう。