まずは軽自動車を選ぶ理由と利点を知ってほしい。
なぜこれほど選ばれるのか
昨年4月の軽自動車増税以降、一時の異様なまでの勢いこそなくなりましたが、軽自動車の人気は相変わらず高いままです。
月間の新車販売ランキングのベスト10では半数以上が軽自動車という月もあります。
今やハイブリッド車と並んで日本の新車市場を牽引しているのです。
その為OEM車を含めれば、すべての国産車メーカーが軽自動車をラインナップしています。
□軽規格によって造られた「我慢グルマ」だった過去
高級セダン・ミニバン・スポーツカー・SUVそしてハイブリッドと、大きさも性能も様々な普通車に対して、排気量・寸法ともに規制され、なおかつエンジン出力まで自主規制されている軽自動車。
どのメーカーが造っても、どれも同じなのでは?と誰もが思うでしょう。
事実、そんな時代もありました。
販売台数も伸び悩み、いつしか「我慢グルマ」のレッテルを張られ、せっかくフルモデルチェンジされてもメディアの扱いも低いものでした。
□軽自動車の人気を牽引したのはトールワゴン
それが今、なぜ軽自動車がそれほど人気があるのでしょうか?
一番の理由としては、まず維持費の安さではないでしょうか。
軽自動車税が昨年の4月から7200円から10800円へと増税されましたが、登録普通車最安の29500円と比べても依然として安いのは確かです。
そして「アルト」や「ミライース」などのように、ハイブリッド車を上回る 低燃費や全体的な価格の安さももちろん理由の一つではありますが、それらが軽自動車の人気を牽引している訳ではなさそうです。
「ワゴンR」を初めとする人気の軽トールワゴンは、コンパクトカーと同じかそれ以上の価格であり、けっして安いわけではありません。
人気の理由は室内スペースの広さと機能性。
それらがユーザーの軽自動車人気に火をつけたのです。
□ハスラーの登場で軽自動車が多様性を持ち始める
さらに、2013年に「ハスラー」がスズキから発売されたことで、軽自動車に広さと機能性以外の新たな可能性が生まれました。
以降、「ウェイク」「S660」「キャスト」「N-BOX」という個性派が登場し、「コペン」「ラパン」「アルト」はそれまでにない装いでモデルチェンジされました。
その結果、今までになく選択肢が多様化し、ユーザーとしては有難いことです。