車を買う際にどんな車がいいか迷いますよね。正直どれも良くて、なんとなく値段や燃費、ぱっと見の見た目などで判断しがちです。しかし車のボディタイプは見た目の違いだけでなく、それらにはそれぞれ個性があり、メリット・デメリットがあります。今回はそれぞれのボディタイプの特徴、そしてメリットとデメリットをご紹介するコーナー第7弾、『車のファミリークルーザー:ミニバン』です。
人もたくさん乗せたい、そして荷物もたくさん載せたい!そんな方におすすめなのがミニバンです。
今回はミニバンの特徴と、メリット・デメリット、そしておすすめミニバンまで全てをご紹介します。
ミニバンとは
日本のファミリーカーといえば、まず思い浮かぶのがミニバンです。ミニバンは、車高が高く3列シート装備で6~8人乗りとなっており、さらに3列目のシートを折りたためば収納スペースにも変えることができるなど空間効率が非常によく、大勢乗れてたくさん物を運べるのが特徴です。
しかし大きいのになぜ『ミニバン』と呼ばれるのか。簡潔に言うと、『小さめのバン』という意味ですが、その由来はミニバン誕生の背景にあります。現在でも流通している『バン』といえばトヨタ ハイエースや日産 キャラバンなどがあります。それらは『ワンボックスカー』であり、『ツーボックス(1.5ボックス)カー』とは全く違うものになります。特に大きな違いは、ワンボックスカーはエンジンをフロントシート下に配置し、乗員空間、荷室空間(機械系統の空間も含む)が1つの空間にあるスタイルの車であるということです。ミニバンなどのツーボックスカーは、エンジンルームと乗員空間は区切られています。そのため通常のバンより車高が低めで、騒音も少なく、家族使いにより優れた車になっているのです。
皆さんもよく街で目にする車種としては、トヨタ アルファード&ヴェルファイア、トヨタ ノア&ヴォクシー、日産 エルグランド、ホンダ オデッセイなどがあります。今現在実際に所有されている方も多いのではないでしょうか。
そんな家族向けで人気なミニバンですが、日本だけにとらわれずアジアやアフリカでも人気があります。
それではミニバンのメリットとデメリットをご紹介していきましょう。
ミニバンのメリット
ミニバンのメリットとして挙げられるものは大きく2つあります。
①人も荷物も乗り、使い勝手が良い
まずミニバンとして呼ばれる車は前提として6人乗り、多いもので8人乗りです。そしてボディの形状が箱型なので、3列目のシートに座っても比較的ゆったり座れることが多いです。6人以上の家族や、そうでなくてもよく人を乗せたりする家族にはうってつけの車です。さらには、人を乗せずしてたくさん荷物を運びたいときも、その後部座席のシートを倒せばどんなものでも乗せることができます。自転車や、サーフボードなども余裕で積むことができます。また、(電動が多い)スライド式のドアが装備されていて、駐車場内でのドアの開け閉めも、子供でも安全にこなすことができます。
②安全性が高く、選択肢が豊富
ミニバンは、特に日系の自動車メーカーの中では1番力を入れているボディタイプの1つです。そのため、各メーカーの先進運転支援技術が豊富に搭載されていることが多く、安全性にも優れています。そして各メーカーの力の入れ具合は、運転支援技術の搭載だけではなく選択肢が豊富にあることからも読み取ることができます。例えばトヨタの中だけでも8種類ほどのミニバンから、利用シーンや好みに合わせて選べるようになっています。さらにトヨタは『ミニバンナビ』というものが用意されていて、ミニバン選びをサポートしてくれます。
以上のことからミニバンは、『実用性が非常に高く、好みに合ったものが選べる』車であると言えます。
ミニバンのデメリット
ミニバンのデメリットとして挙げられるものは大きく2つあります。
①車体が大きいため、燃費悪めでパワーも足りない
ミニバンは『ミニ』といっても車体が大きいです。一般的なミニバンのサイズはおおよそ、全長×全幅×全高=4,700mm前後×1,700mm前後×1,850mm前後ほどです。横にも縦にも比較的大きいこのミニバンの車体を動かすためには大きいエンジンが必要になります。しかし大きなエンジンを積むためには、大きなスペースが必要になります。そのスペースが、ミニバンにはありません。なるべく車内空間を広くするためには、小さなエンジンにするしかないのです。それにより、ミニバンは比較的パワーがありません。しかしそれでいて、エンジンはコンパクトカーなどに使われる3気筒エンジンではなく、4気筒エンジンが多く、必然的に少し燃費が悪くなりがちです。これは大きな車体のせいという物理的な問題でもありますが、もし燃費を気にするのであればコンパクトカーのハイブリッドなどを買い求める方が良いでしょう。
②車高が高いため、駐車場問題と走行不安定性
先ほども述べたように、ミニバンは全高がおおよそ1,850mm前後ということで背が高いです。これはもちろん広い車内スペースを確保するために必要な高さではあるのですが、この高さにより2つほどデメリットが生じます。1つ目は、駐車場問題です。特に日本では特異な駐車場事情により、サイズ制約が設けられている駐車場も多いです。この場合ミニバンの全長、全幅は問題ないのですが、全高が問題です。一般的に、1,550mmまでの高さまでがノーマルルーフ車として扱われていることが多いからです。各メーカーはなるべくその高さまでで抑えている場合が多いです。なので高さの問題で駐車ができない場合があります。2つ目の問題は走行不安定性です。これは言うまでもありませんが、背の高い方が空気抵抗を受け、横風もまともにくらいます。なのでミニバンほどの背の高さがあれば、コーナリング時や山間部走行時には車体がブレてしまい、少し怖い思いをする場合があります。
以上のことからミニバンは、『車体が大きいが非力で、運転を楽しめる訳ではない』車であるとも言えます。
おすすめミニバン
そんな車のファミリークルーザー、ミニバンですがその中でも特におすすめの車種を2つほど上げておきます。
①小さくてもたくさんの人をゆったり乗せることができる車が欲しい方
そんな方にはホンダ フリードがおすすめです。ホンダ フリードは『ちょうどいいホンダ』がキャッチコピーのコンパクトミニバンです。ボディの全長が抑えられていて(4,265mm)、初心者や女性でも運転しやすいことが特長です。一方車高は高めにとられ、室内は天井が高く子供なら着替えもできるほど。多人数でも快適に移動することができます。この車は、グレードによって6人乗りか7人乗りか選べるようになっているので、用途に合わせて選ぶことができます。そしてさらには、『Honda SENSING(ホンダ センシング)』も装備されていてミリ波レーダーなどによる先進の運転支援技術が豊富に盛り込まれているのも魅力の一つです。新車価格は188万円〜です。
②燃費も良く先進技術が豊富な車が欲しい方
そんな方には日産 セレナをおすすめします。セレナは背の高い3ナンバーサイズミニバンで、取り回しやすい大きさと広い室内を両立させた日産からの人気モデルです。注目の装備は、日産の最新技術『プロパイロット』。長時間の巡航や渋滞の際、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動制御し、運転者のストレスを軽減します。2018年春には、エンジンで発電した電力を使いモーターで走行する『e-POWER』搭載モデルが追加されるなど、ミニバン業界のパイオニアといっても過言ではないほど先進技術が盛りだくさんです。サイズも大きいのでステータス感もバッチリです。新車価格は244万円〜です。
これからも各メーカーの様々な先進技術がミニバンには搭載されていくと思われます。セカンドカーとしてクーペやセダンを持つなら、ファーストカーはやはりミニバンが硬いでしょう。日本で生活する上での実用性は抜群です。
そんなミニバンからも、個人間の中古車売買サービス『Ancar』には多数出品されています。ぜひこの機会に探してみてはいかがでしょうか。