3月8日からスイスで行われている「ジュネーブ・モーターショー」。メルセデス・ベンツに続いてBMWの新型車も紹介します。
メルセデスと比べてジュネーブでのワールドプレミアというのは少なく、それでも注目を集めたのは19年ぶりに復活を遂げる「8」の派生モデルである「BMW M8 Gran Coupe Concept」が初お披露目されました。BMWの最上級モデルとなる新型8シリーズのラインナップにはクーペとカブリオレ、そしてこのグランクーペであることが確定しました。
搭載エンジンも直6 3.0Lターボ、V8 4.4Lターボ(Mモデル)、V12 6.6L ターボが搭載されることが判明しています。
今回お披露目なったM8 Gran Coupe Concept。ライバルとして「ポルシェ・パナメーラ」、「ベントレー・コンチネンタルGT」を想定しています。コンセプトモデルというショー要素もありますが、ラグジュアリー感も出しつつもBMWらしく「走り」感もしっかりと表現しています。内装は未公開ですが、「BMW Concept 8 Series」に近いものと思われます。
同時期にほぼ量産モデルに近い8シリーズクーペの映像が公開されています。
昨年には量産モデルに先駆けてレーシングカー・M8GTEがデビューを果たしています。今年のWEC(世界耐久選手権)にワークス出場予定ですので、富士スピードウェイでその走りとアグレッシブなスタイリングが見れます。
■日本発売が待たれる「i3S」&「i8」
BMWのEV、ハイブリッド専用モデルブランド「BMW i」の「i3」・「i8」も今年に入り完了された新型を発表しました。
i8には、ブレーキ機能を備えたクルーズコントロールシステムと、サラウンドビューを含む運転支援システムを標準装備。オプションで、BMWレーザーライトが選択可能。これは600mのハイビーム照射範囲を備えた非眩惑のレーザーヘッドライトで、BMWによると「通常のフルLEDヘッドライトの約2倍の性能を発揮する」とのこと。
動力系も改良され、後輪を駆動させる直列3気筒1.5L ガソリンターボは、最大出力231hp、最大トルク32.6kgmと従来通り。一方、前輪を駆動するモーターは最大出力131hpから143hpへ強化され、システム最大出力374hpを発揮します。フルパワー状態で0-100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター)を記録します。
BMW iならではの「EVモード」もバッテリーの大容量化で最大55km走行可能です。
コンパクトモデルの「i3」もマイナーチェンジ改良でスポーツグレード「i3s」が追加されました。こちらは足回りの変更とシステムプログラムの変更でパワーアップを果たしています。i3と比較して、車高が10mmダウン+トレッド+40mmで195/55R20というタイヤを履いています。システム出力は183hpと十分なパワーを発揮します。
まだどちらも日本導入時期は未定ですが、常に「走りの愉しさ」を忘れないクルマ作りをするBMWの今後がより期待できます。