ルノーZOEはとても洗練された小型EVへと変化しました。今後自動車がどういった形で進化していくのか分かりませんがルノーZOEという名前は残っていくのではないでしょうか。高機能の洗練された先端技術や、時代背景を考慮した設計について解説していきます。
ルノーとは
ルノーとはフランス人技術者のルイ・ルノーとその兄弟によって「ルノー・フレール(ルノー兄弟)」社として設立されたフランスを代表する自動車メーカーです。「安全」で「優れたデザイン」を持った自動車を世界へと販売しています。
ZOEとは
ルノーのZOEをモーターショーなどで目にしたことがあるかもしれません。この車はルノーにより製造された電気自動車です。ゾエは燃費が良いという特徴を持ちながら、速度を出すことができます。フランスではとても人気のある車です。フランスではバス専用レーンがあり、一車線しか使用できない一方通行道路などもあります。そのような狭い道でもこの小型ZOE活躍するでしょう。
ルノーZOEの9つの特徴
ZOEには9つの特徴があります。ルノーZOEは販売開始が2012年となっており、それまではたくさんのZOEのコンセプトカーがモーターショーで発表されてきました。そこでもZOEの歴史と自動車需要の変化を象徴しているのではないでしょうか。現在、ZOEはモデルチェンジがされており、2019年には新モデルが発表されました。今回はルノーZOEの9つの特徴の詳細として新型のルノーZOEの魅力を伝えていきます。
特徴1:一度の充電で390km走行可能
ルノーZOEの最新型モデルのバッテリーは蓄電容量が52kWhで、以前の41kWhと比べると大容量化しました。この効果で、新型ゾエは1回の充電で、390kmを走行できます。また、家庭用コンセントでの充電時間も短くなっており、eスタンドでは長くても30分ほどで充電可能です。
特徴2:ルノーの最新デザイン言語を導入
ルノーの最新デザイン言語を導入しています。クローム処理したフロントグリルの中央に、大きなルノーのダイヤモンドバッジを配置しています。また、表面には3Dの「ホログラフィック」デザインを導入しています。このバッジは充電ポートも兼ねていて、50kW急速充電器用のコネクターとタイプ2のACプラグに対応しています。奇抜すぎず、シンプルでユーザーが乗りやすいことにこだわった一台です。
特徴3:アプリで充電状況を確認できる
ダッシュボードの部分に大型タッチスクリーン(9.3インチ)を搭載しています。また、スマートフォンと連携しており、Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」に対応しています。「イージーリンクアプリ」をスマートフォンにダウンロードすると、車両の充電状況が遠隔で確認できるようになります。
特徴4:充実した運転支援機能
ZOEにはさまざまな運転支援機能が搭載されています。暗所で自動的に変化するオートマチックハイビームや標識認識機能、レーンキープアシスト、レーンデパーチャーワーニング、ブラインドスポットワーニング、ハンズフリーパーキングといった先進機能が導入されています。
特徴5:DC急速充電にも対応
バッテリーの充電速度も非常に速くなっています。バッテリーの充電時間は、出力7kWの家庭用充電器で、およそ9時間25分です。300km走行分のバッテリー容量なら、およそ8時間で充電できます。出力50kWの急速チャージャーを利用すると、145km走行分のバッテリー容量が、およそ30分で充電可能となります。また、一度の充電で390kmも走るので効率も良く充電もしやすくなっています。
特徴6:ユーロNCAPで五つ星獲得
ZOEは2013年にヨーロッパで開かれている衝突安全テスト「ユーロNCAP」で五つ星の評価を獲得しています。歩行者に対する衝突安全数以外の値はすべて85%を上回っています。
特徴7:今までよりもスムーズな加速
新世代のEVパワートレインは、モーターが最大出力136hp、最大トルク25kgmを計測しています。以前のモデルは最大出力109hp、最大トルク23kgmであり、27hp、2kgmの強化となりました。パワフルな性能を備えているので、低速であっても安定感とトルクがかかっているので接地感覚がとてもあり、運転しやすいようになっています。
特徴8:フルLEDヘッドランプを装備
新型はフルLEDヘッドランプを標準装備しています。C字型のデイタイムランニングライトを組み込んでスマートな仕上がりとなっています。リアには、LEDテールランプが装備されており、中心から外側に向かって流れるように光るウインカー、「ダイナミックインジケーター」を採用しています。よりスマートで格好いい印象を与えます。
特徴9:ワンペダル操作ができる
ZOEには積極的な回生ブレーキの機能が追加されました。アクセルペダルだけでクルマの運転を可能としています。高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いにより大規模な交通事故も日本では起きています。このワンペダル操作を導入することで踏み間違いが減り、追突事故の件数が減るかもしれません。
ZOEの今までのコンセプトカー3つ
これまでのルノーZOEを紹介していきます。ルノーZOEには時代背景と共にさまざまなコンセプトで開発が繰り返されている自動車です。もっとルノーZOEの事を知り、試乗を一度行って見て下さい。
コンセプトカー1:ゾエ・シティー・カー・コンセプト
ゾエ・シティー・カー・コンセプトは2005年に開催されたジュネーブショーで展示されました。3シーターの2+1という目にしたことのないシートレイアウトをもつルノーZoe(ゾエ)は、先進的なコンセプトを提案しました。また、フランスの都市を移動するクルマが1台につき平均1.4人しか乗車していないというデータから、思い切って運転席後方のリヤシートを排除しました。その分がラゲッジスペースとなり、助手席がフルフラットに倒れるため、長尺物を積むこともできます。さらに助手席のみスライド式になっていて、交通量の多い町中でも、乗り降りがしやすくなっています。
コンセプトカー2:ゾエ・コンセプト
ゾエ・コンセプトはフランクフルトショーで発表されました。ファミリー向け4ドアセダンのEVです。ゾエ・コンセプトは、通勤や通学、買い物などに利用できるように開発した街乗りEVで、セカンドカーとしての需要を狙って発表しました。「スタンダード」モデルは家庭用をイメージしており、充電に必要な時間は4~8時間です。このゾエ・コンセプトも変わった室内空間を持っており、一見2ドアの二人乗りクーペのように見えますが後部にもドアがあり4人乗りのセダンとなっています。斬新なデザインで流石ルノーと思わされる一台となっています。
コンセプトカー3:ゾエ・プレビュー
ゾエ・プレビューは2010年に発表されたコンセプトカーです。小型の5ドアハッチバックEVです。最大出力60kW (80hp)、最大トルクは22.6kgm、0-100km/h加速は8.1秒、最高速度は135km/hに達します。搭載されるリチウムイオンバッテリーは、1回の充電で、最大160kmの走行が可能となっています。充電必要時間は家庭用コンセントで3.5~8時間です。エクステリアはボディ前方から後方にかけて流線型を描いており、ボディーのあらゆる所で電子回路をイメージしたデザインが施されています。また、環境面については、センサーにより吸気口の開閉を管理するデトックスエフェクター機能と連動することで、有害な空気が入らないように、つねに車内の空気を清潔に保つことができるようになっています。
ルノーの高性能EVを体験しよう
ルノーZOEは走る楽しみを教えてくれるうえ、モーターを使用して環境面にも配慮した一台となっています。これはフランスで大気汚染が問題になっていることなどのバックグラウンドも考慮していたのでしょう。また、ZOEはマイナーチェンジをたくさん行っていることも良い点となっています。時代の潮流を反映し、より高機能でシンプルな車を目指し、今後も進化していくでしょう。ルノーZOEでは、きっと他の自動車にはないような体験を味わうことができるでしょう。