メルセデスベンツ・Aクラスやレクサス・CTのようなクルマが、ジャガーからも?という噂があったらしいですが….。
未だに、良い意味で頑固な一面もあるジャガー
「伝統なんて古い」という風潮のなか、自らのポリシーを貫くのは孤独を選ぶということにつながります。
しかし、その姿勢は大切にしなければなりません。
近頃の自動車メーカーでは、それまでのブランドイメージをくつがえすモデルを出すことが流行っているようです。
その方が企業の利益になるから、というわけでしょう。
しかしジャガーには良識のある人がいて、特にジャガー・オーストラリアの取締役社長マシュー・ウィースナー氏は、自社の原則を守ってくれそうです。
すなわち、「ジャガーそのものでなければ、ジャガー車として出すことは有り得ない」ということです。
この度ウィースナー氏は、「ジャガーがコンパクトカーを出すらしい」との噂を、明確に否定しました。
同氏は、業界全体がダウンサイジングに向かっていることを認めつつも、ジャガーからはコンパクトカーが少なくとも2020年までには登場しないことを明らかにしました。
「プレミアムブランドでも、小型車志向が強いということは認識している。」としながら、
「それに関して、良いアイディアが出てきているのは事実。ただし、現行モデルのサイクルから勘案するに、2020年までにはそのアイディアは検討しない。」と発言しています。
ただ誤解のないように付け足しておくべきなのは、ウィースナー氏も「時期的に適切であれば」コンパクトカーをラインナップに加えることも、歓迎する。」と言っていることです。
こうした談話から、ウィースナー氏はジャガーの先行きを理想主義的に捉えているように感じられます。
その方向性が正しいかどうか判断するには、成り行きを見守るしかありません。
最後に同氏は述べました。「自分が何者であるかに、忠実であらねばなりません。ジャガーなら、本来の姿のジャガーを追求すべきです。技術面でも、ハンドリングでも。もちろん、デザイン面でもね。」
そういうわけで、一番小さいジャガーは?と問われた場合、当面の間は、アッパーミドルセダンの「XE」がその答えとなるでしょう。