大型セダンに関する良いニュースが聞かれるのは、嬉しいことです。ネーミングもなかなかセンスが良い!
VWの次期ハイエンドサルーン、来年ジュネーブショーでお披露目へ
少し前までの報道では、フォルクスワーゲン(VW)が上級セダン「CC」を、後継車の計画もなく製造終了したということになっていました。
そこへきて朗報です。
VWはプレミアムセダンを破棄してしまったわけではなく、2017年3月のジュネーブサロンでその次期型が公開されるというのです。
残念ながら、お見せできるものとしては、まだそのスケッチやイメージ画像くらいしかありません。
しかし、すでに名称は「Arteon(アルテオン)」に決定したようです。
これまでのCC同様、Arteonは4ドアでお尻の下がったファストバックスタイルとなり、同社によれば「進化したVWのデザイン言語を採用する」ということです。
抜群の外観になること間違いなし、といったところでしょう。
VWはアルテオンを「パサット」の上に位置づけるとしており、「アッパーミドルクラスに感情の躍動をもたらす」ということで、「前衛的で水平基調のルックス」という新しいデザインを見せてくれるようです。
存在感のあるフロントグリルのバーは、3Dルックに仕立てられたLEDヘッドライトの位置まで、横に引き伸ばされます。
また、CCのピラーレスドアは継承されるものの、新しくテールゲートのヒンジがルーフ側に移され、上開きのリアドアに変更されます。
すなわち、アルテオンのスタイルはスタンダードなセダンというより、アウディ「A7」やBMW「4シリーズ・グランクーペ」に近いものになるというわけです。
これで、クーペ的な流麗さは保ちながら、ハッチバック車と同じような実用性も兼ね備えることになります。
VWのエクステリアデザイナー、トビアス・ズールマン氏は「まず一目見て、そのインパクトの強いデザインによって、情熱をかきたてられるでしょう。
次に、その使い勝手の良さに驚いてもらえるという具合です。 こんな組み合わせは実にユニークです」と語っています。
VWがアルテオンという名前を付けた所以ですが、Arteonの最初の3文字が「Art」であることから、そのスタイルの芸術性に自信のほどがうかがえます。
後ろ3文字の「Eon」は、実は中国専売のVW最高級車「Phideon(フィデオン)」の後ろ3文字と同じです。
つまりこれは、プレミアム性を誇るクルマということの示唆にもなり、大いに期待できそうです。
全世界的にアルテオンの名前で展開されるかは確実ではありませんが、CCの時代から優雅だったクーペセダンがさらに進化してくれそうで、何よりです。