車内のチェックポイントは、見ただけではわからない
前回は購入を考えたクルマを外からジックリ見てみましたが、今回は中からの確認です。 クルマのチェックをするのに試乗をした方がいい、と前回オススメしましたが、その時に一緒にやってもいいですし、後からユックリでもいいですね。 ちなみに車内については自分で実際に乗ってアチコチ触れるところだけに、見ただけではわからない事もたくさんあります。
座った時にシックリくるかどうか
スポーツカーを購入するので、買ったら即フルバケットシートに交換して…という方はいいのですが、大抵の人は買ったノーマルをそのまま乗ると思います。 そこで考えないといけないのが、シートの座り心地です。 座って座面がシックリと来るかどうか、背もたれの角度は自分の好みに合わせられるかどうか、できれば実際に調整して確かめた方がいいです。 古いクルマであればクッションはいい加減ヘタっているものもありますし、場合によっては乗る前から座面が擦り切れて、薄くなっているのがわかる場合も。 そして体格によっては、どうしてもそのクルマが合わないという事もあります。 昔、筆者の縮んで初代レガシィを愛車に選んだ人がいましたが、その理由はスバルのボクサーエンジンがどうですとか、クルマの使い勝手ではありませんでした。 知人はかなりの巨漢だったので、ほとんどのシートが体に合わず、唯一レガシィのみがピッタリ合ったんだそうです。 それに気づいた瞬間、即決で買ってしまったそうで、シートに衝撃を受けてクルマを買う事もあるんだな、と感心した事があります。 2000年代以降はともかく、90年代までのクルマはそれほどシートに気を使っていませんでしたから、そういう視点でクルマを選ぶのも大いにアリでしょう。 その逆に小柄な人だと、主に輸入車でシートポジションが合わない事もあるでしょうから、座った状態でステアリングやシフトレバー、各ペダル類の操作が問題無くできて、体が浮いたりしないかどうかは大事ですね。
車内機器の操作に問題は無いか
シートに座って操作するものといえば、エアコンやオーディオ、カーナビも含めた車内機器の操作も大事ですね。 運転に適した姿勢にシートをセッティングしたら、そこからアレコレと操作ができるか確認した方がいいでしょう。 最近のクルマですとステアリングにアレコレとスイッチがついていて、センターコンソールに手を伸ばす必要の無い車種もありますが、何しろ中古車ですと古いクルマではそうもいきません。 また、可能であればエンジンをかけた時にでも、それらが問題無く動くかどうかを確認した方がいいです。 昔、中古車を買ったはいいもののオーディオが電源も入らないという事に気づき、納車直後だったのですぐに交換してもらった事もありました。 また、意外なところではカーナビの地図データですね。 今でも更新できるようなカーナビならいいですが、昔のCD-ROMを入れ替えてデータを読み取るようなカーナビですと、更新もできない、という事もあります。 それ自体は仕方がないのですが、そういう時代のカーナビですとテレビとして使うにも地デジ放送は見られませんので、、カーナビ事態が無いものと考えた方がいいです。
カーペットをめくったり、他のシートに座ったりも
他には、サビが怪しいクルマなどはフロアカーペットをめくってみるのもひとつの手です。 大抵のクルマはフロア全体で一体式のカーペットなのでめくれませんが、クルマによってはそうでないものもあり、フロアにサビが浮いていないか確認できる時もあります。 そして最後になりますが、可能な限り他のシートにも座ってみましょう。 主に自分ひとりしか乗らないのであれば、シートなど物置としてしか使いませんが、同乗者が頻繁に乗るようなら、その視点も大事です。 2列目、ミニバンなら3列目も含めて、最低限自分が同乗者を乗せるのに不安が無い程度の実用性を持っているか、用途によっては必ず確認してください。
以上、実車の確認編でした。 乗った際のタバコの臭いなど、言わずともわかる点はあえて書いていませんが、意外と見落としがちなところはこんなものではないでしょうか。 次回は、いよいよ購入へ。「クルマを入れ替える準備」をご紹介します。 それまでの愛車をどうするか、新しい愛車を迎える上で、自分でできる事は何か、などご紹介します。