激安中古車は本当に安いの?購入後、後悔しないために

安い中古車、最大の理由はまず車の方にあり

激安で車を買おうとするならリスクを背負うのは当たり前ですが、大抵の場合は車そのものがそのリスクの元であることが多いです。 車検が無いのは当たり前。 低年式(古い)、走行距離が多い、天井など塗装が劣化してハゲてきており、外観がちょっとした手直し程度でどうにもならないほどクオリティが悪化している。 さらには事故車や水没車も格安車の定番ではありますが、仕入れも安いので、あえてそうした車ばかりを集めた「ワケあり車専門店」も存在します。 さらに整備不良車まで存在し、エンジンをかけてもらうとノッキングと呼ばれる異音がひどく、明らかにハイオクガソリンしか入れてはいけない車に、レギュラーガソリンを入れているケースまで。 こうした激安中古車は、いわば「客寄せ」としてチラシや店頭で目を引くために準備されており、実際には売れても売れなくても店にはあまり関係無く、売れなければスクラップに出してクズ鉄として売られる前の最後のご奉公というケースもあります。 数万円どころか数千円、場合によっては500円で売られている車までありますから、マトモなものと考えるのは無理があるでしょう。

中古車販売店に問題がある場合も

さらに、ネットの中古車情報などを見ていると、激安中古車にはある共通点が。 それはまず店、それも車両置き場の立地で、舗装されていない砂利の上に車が並べてあっていかにも湿気がこもりそうだったり、場合によっては草ぼうぼうの空き地に止めてある車もあります。 そもそも売り物をあまり大事に扱っていないのですから、車にかける手間というのも最小限なことが予想されますし、そうした立地の店は高価な車を扱いませんから、仕入れる車も安いものが多いです。 それで商売が成り立つのかと言えば、案外外国人などがまとめて買いに来たりするので、通常の中古車店とは少しジャンルが違うとも言えます。 また、スポーツカーなどの場合はメーター類を交換してあり、結果的に「走行距離不明」となっている車種も。 こうした車はそれまでスポーツ走行などでかなり酷使されてきたと考えるべきですから、非常に故障などのリスクが高い代わりに激安となっている典型的な例で、スポーツタイプの車一覧を価格の安い順から並べると、大抵安い車はこのパターンです。

「安く乗る」と「安く買う」の違い

しかし、前述の外国人バイヤーの例でもわかるとおり、こうした車が販売されているのは「それでも構わない」という需要があるからです。 そうした需要では、購入してから安く直すアテがあったり、あるいは単にカスタムのベース車にするなど、「安く買ってしまえばあとはどうにでもなる」というパターン。 これに対して、普通の人が考える「安い車」というのは「安く乗れる車」なのですから、商品としての価値がそもそも異なります。 その売っている車が「安く買えるだけの車」なのか、「安く乗れる車」なのかはケースバイケースですが、少なくとも激安中古車は「安く買えるだけの車」なことが多いと思った方がいいでしょう。 モータースポーツやカスタムカーのベース車として買うならともかく、買ってそのまま何の手もかけず乗ることを最初からあまり考えない方がいいですし、そうした車を求める人は、同じ価格でも「新車価格に対してどれだけ安いか」で考えた方がいいです。 例えば同じ20万円の車でも、新車価格100万円の車ならそれなりに走ると思ってもいいですが、同300万円の車であれば、その後の整備や修理でかなり苦労する、そう考えた方が後悔しないでしょうね。

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