Z1から開発中のZ5まで~BMWのオープンスポーツ「Z」の軌跡

BMWの「Z」その由来は?

BMWの2座席オープンスポーツカーには全て「Z」が頭についており、通常の3シリーズなど乗用車や、X3などSUVシリーズとは分けられています。 このZはZukunft(ツークンフト)の略で、ドイツ語で「未来」を表す言葉。 つまり、BMWにとって2座オープンカーは常にその未来を象徴する何かということなのでしょうか?

最初のZ1は、あらゆる意味で実験的な車両

1989年に発売された最初のZ1はよく言えば奇抜、言い方を変えれば奇怪な車で、「コンセプトカーをそのまま販売した」とすら言われました。 それまでのBMWには無かった前衛的とも言えるフロントマスクは、構造やメカニズムに比べればおとなしいほうで、まず構造はいわゆる「スケルトンモノコック」。 スチール製のモノコックにFRP製の外装パネルを取り付けてあるのですが、使用する部位によって樹脂素材が異なるので経年劣化で部位によってはパネルに亀裂が入ったり、ボンネットに至っては日本の猛暑で歪んだ事例もありました。 ドアなどパワーウィンドウのようにボディへ格納される方式でしたが、もちろん格納場所を確保するため上半分しか格納されず、乗り降りには異常に高くて幅広いサイドシルを乗り越える必要があります。 これらは純粋にデザイン上の要求から決定されましたが、もともとコンセプトカーとして展示にとどめるものを販売してしまったとも言われ、生産も進まず、この非常に個性的なBMWは2年間で約8,000台ほどが生産されただけでした。

ライトウェイトオープンスポーツブームに乗ったZ3

次のZ3は1996年に登場、ユーノス ロードスターが火をつけたライトウェイト・オープンスポーツブームに乗る形でのデビューで、今度はちゃんとBMW車としてのフロントマスクを持ち、常識的、あるいは古典的なFRオープンスポーツでした。 1.9リッターから3リッターまでのエンジンが搭載され、1.9リッター以外は「シルキーシックス」BMW得意のスムーズな直6エンジンだったので好評を得て、クローズドボディのZ3クーペも作られています。 なお、M3と同じエンジンが搭載されたハイパフォーマンス版「Mクーペ」と「Mロードスター」も販売されました。

高級ロードスター / クーペのZ4

Z3と同時期に開発されましたが、デビューはだいぶ遅れた2003年。 古い3シリーズ(基本設計はE30型)をベースとしていた安価なスポーツカーだったZ3と異なり、BMWらしい高級クーペ / ロードスターとなっています。 車格としても3シリーズより上で、一回り大きいだけでなくエンジンも2リッター直4を除けば2.2~3リッター直6エンジンを搭載し、「M」もデルのZ4Mは343馬力の3.2リッター直6を搭載しました。 「Z」シリーズでは2017年までで唯一モデルチェンジで2代目に進化し、初代のソフトトップ(幌)ロードスターとクーペの2本立てから、両車を1台にまとめた電動格納メタルトップを持つクーペカブリオレとなっています。 「M」モデルの設定はありませんが、Z4 sDrive35isは3リッター直6ターボは340馬力。

重厚なスーパーオープンカーZ8

1999年に発売された5リッターV8エンジン搭載の大型超高級オープンカーで、スポーツカーというよりスーパーカーに近く、デビュー前年まで販売されていた8シリーズ後継です。 映画「007」シリーズでボンドカーとしても使われましたが商業的にはパッとせず、同じく振るわなかった8シリーズともども、BMWの苦手分野を克服できずに終わりました。 メルセデス・ベンツのライバルであるBMWですが、どうもこのクラスはライバルのSLが持つ牙城を崩せないようです。

スープラ後継車と共同開発と言われるZ5

2017年4月現在、精力的に公道テストしてる姿が頻繁にスクープされているのが、Z5と呼ばれるZ4後継車。 BMWと提携関係にあるトヨタのスープラ後継車と共同開発されている共同開発車と言われており、その真偽は定かでは無いものの、デザインが異なる2台が揃ってテスト中の姿が目撃されているのも確かです。 BMW版は3リッター直6ツインターボを搭載した2座オープンカーとも言われますが、実際にどういう車か明らかになるのは、早くて2017年後半でしょう。 トヨタとの共同開発が事実であれば、Z5にトヨタのハイブリッドが載るとも、逆にスープラ後継車にBMWの直6エンジンが載るとも、さまざまな噂があります。

以上、初期のZ1から最新の「(仮)Z5」までご紹介しました。 特殊なZ1を除けば、販売そのものは振るわなかったZ8も含め、いずれも魅力的な車に見えませんか? ただ、BMWではクーペとして独立した2 / 4 / 6シリーズでもスポーティなカブリオレを持っており、それぞれにハイパフォーマンス版が設定されています。 そう考えると、「Z」系はデザインやメカニズムで実験的な試みがなされた、常に特別なモデルと言ってよいでしょう。

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