ナローポルシェ最強?怪物911カレラRSRのテールを追え

尋常ではないカレラRSR

いつもの峠、負け知らずの峠。
しかしそこで一度だけ完膚なきまでブッチ切られた苦い思い出に回想が飛びます。
いかにポルシェとはいえ尋常ではないそのパフォーマンス、まさかカレラRS2.7なのか。 しかしそれにしても速すぎる。 ようやく視界に捉えたテールに見えたエンブレムに目を見張るドライバー。

「カレラRSR…コイツがカレラRSRなのかッ?!」
次の瞬間、ストレートに差し掛かったポルシェ 911カレラRSRは瞬時に視界から消えて行った…。

昔のエンスー漫画「GT roman」で、ハコスカGT-R(KPGC10)を駆って無敵を誇るはずの「カフェ roman」のマスターが、生涯ただ一度全く歯が立たなかったというエピソードで、筆者はカレラRSRの存在を知りました。
今の目から見ても、両者のスペック差を考えたら当然の結果とは思えますが、romanのマスターを圧倒するとはどんなスゴイ車なんだろうと、当時は思ったものです。

5マイルバンパー以前の名車「ナナサンカレラ」

歴代ポルシェ911で「RSR」を名乗ったのは、930以降何台もありますが、この記事で主役となるのはあくまで初代の901型。
1973年に限定生産されて名車の呼び声も高い「ナナサンカレラ」こと911カレラRS2.7がベースとなっていますが、この時点で1tを超えていたボディを960kgまで軽量化。
210馬力の2.7リッター水平対向6気筒エンジンを搭載し、レーシングカーの917からフィードバックされた技術でエンジンチューンがなされています。
まだアメリカの安全基準に従った大型バンパー、通称「5マイルバンパー」が装着される直前の、最後のエボリューションモデルということもあって名車扱いを受けていますが、そのさらにハイパフォーマンスモデルとしてカレラRSRが生まれました。

ダックテールの怪物、RSR

排気量は2.8リッターとわずかに引き上げられ、レーシングカーの906からカムシャフトを流用して最高出力は実に300馬力!
930ターボ登場以前のモデルですから、当然NAでリッター100馬力を超えており、まさにレーシングエンジンそのものです。
ブレーキにも同じくレーシングカー917から流用を受け、さらにボディもカレラ2.7RSからさらに軽量化されてわずか900kg。

当時のポルシェは、スペック上の馬力や最高速度競争をしていたスーパーカーとは異なり、300馬力といったら本当に300馬力出ていたと言います。
つまり、そのパワーウェイトレシオ(出力/重量比)たるや3.0kg/psで、これは現代のスポーツカーでもそうそう太刀打ちはできないのでは?
もちろん冒頭で述べたように、車重1,100kgで160馬力しかないハコスカGT-Rがケンカを売っていい相手ではありません。
何しろパワーだけではなく滅茶苦茶軽いのですから、フットワークの面でもかないようが無いように思えます。
ワイドフェンダーで太いタイヤも履けましたから、並の911と同列にはとても扱えません。

当然、レースでも大活躍

もちろん、そのために開発されただけあって、レースでも大活躍しました。
1973年にはデイトナ24時間レースで、翌1974年には公道レースのタルガ・フローリオでも優勝。
3リッターに拡大されるとともに320馬力に出力向上した3.0RSRはル・マン24時間レースでも総合4位に入っています。
その先もターボ化によるモンスターマシンへと発展しましたが、ここでは限定販売された方のRSRの話題のみにとどめましょう。
ともあれ、「普通の911」がスポーツグレードでもせいぜい210馬力程度だったことからしても、RSRが化物じみたマシンであったことは確かなようです。
それにしても、ダックテールが遠くから見えて古いポルシェかと近づいたら、あっという間に後続車を点にするだけのこのスペック。
今でも乗っているオーナーが、時々峠に繰り出してはちょっとしたイタズラ心で最新マシンをぶっちぎり、「ニヤリ」とする顔が目に見えるようですね。
ナナサンカレラ世代を知っている初老のドライバーあたりに似合いそうな、そんな気がします。

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