意外にも故障しやすいパワースライドドア、ちょっとした工夫で故障を回避【ベテラン整備士が教えます】

今回はスライドドアの故障について解説していこうと思います。ミニバン等ではオートスライドドアやパワースライドドアが主流です。ボタン一つで開閉できるオートスライドドア、軽い力でも自然と開閉してくれるパワースライドドアはお子様やお年寄りのいるご家庭などでも大変便利で使い勝手があります。しかし、スライドドアの故障は意外にも多く、月に1台以上はスライドドアの修理案件がきます。

スライドドア故障の原因

スライドドアの主な原因として考えられるのはワイヤー切れやモーターの故障です。スライドドアはモーターが作動してレギュレーターでワイヤーを巻き付けて開閉をする仕組みになっていますので、これらのパーツの故障がスライドドア動作不良を引き起こしています。ワイヤー切れの要因としてはほとんどが経年劣化で、ワイヤーを止めるクリップが壊れるという場合もあります。

突然ドアが開閉できなくなったらどうすれば良い?

突然ドアが開閉できなくなってしまった時、どうしたら良いでしょうか。修理に出す前に確認できることがあります。

ドアが開かない場合

まず外から開けるのが困難な場合、スライドドアのスイッチがオフになっていないか確認しましょう。オフになっている場合は手動に切り替わっているので重たくなります。またドアの取手を引っ張った時に「ガシャッ」という音がするかしないかも重要です。もし引っ張っても音がしない場合はドアを車体から外す役目のリリースモーターが故障している可能性があります。内側から開かない場合はチャイルドロックがかかっているかを確かめます。

外側から全く開かない時はドア後方のガラスモール(ガラスのパッキン)などがドアを強く締めた時の圧力で押し出されて挟まってしまい、ロックがかかってドアが全く動かなくなる場合もあります。ドアを内側から押すように開けると治る事もありますが何度も繰り返していると完全に開かなくなってしまいます。その時はゴムを外側から引っ張り出す又はカッターなどで切り取り外すと開ける事ができます。日頃、開閉がスムーズにいかないと感じたら故障は近いかもしれません。

ドアが閉まらない場合

ドアが閉まらない場合は、ドアのウェザーストリップ(ゴムパッキン)が劣化で外れ挟み込み防止装置が働いて閉まらなくなっている可能性があります。また、ワイヤーが切れレギュレーターなどに絡まってしまった時も閉まらなくなります。

ちょっとした工夫で故障を回避

本当に頻発する故障ですが、使用時のちょっとした工夫で故障を免れる事もできるかもしれません。なるべく、強く引っ張らない、強く閉めない。スライドドアのレールに異物やゴミが入っていないか確かめて洗車をする時などに確認してレールの清掃をする事も故障を防ぐのに効果的と思われます。

日頃の点検がとても重要

ワイヤー切れやモーター、その他の部品の故障は突然起こります。しかし症状は事前に出ているはずです。特にドアは車を使う際何度も使用する場所なので日頃の点検はとても重要です。もしも変な音が聞こえたり、普段よりもドアの重さを感じたり、スムーズにドアが開閉しないなど異常を感じたら早急に点検に出しましょう。しっかりとした点検と整備で部品の持ちも変わってきますので異常を感じた場合は早めに整備工場に相談する事をお勧めします。

 

今回はワイヤー切れでしたので新しい部品と交換しました。内貼りを外してモーターとレギュレーターを新しいものと交換しました。ワイヤーはドア内側の車体部分と車体のサイドパネルの裏側に設置されていて引っ張り合います。ワイヤーが擦れるレールも点検して異常がないようなのでリサイクルします。レールにグリスを充填しておくとレールとワイヤーを保護して駆動を滑らかにしてくれます。ドアヒンジの駆動域にも潤滑油を充填しておくと安心です。

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